立命館大学

経済的困難を抱える学生を支援する奨学金等の緊急拡充措置について――学校法人立命館

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このたび学校法人立命館では、昨今の深刻な経済不況に鑑み、設置する各校において経済的に修学困難な学生を支援するための給付型奨学金等について、緊急に予算の拡充を行うこととした。

 米国の金融不安に端を発する世界同時不況は「100年に一度」の規模ともいわれ、わが国の実態経済にも急激に深刻な影響を及ぼし、雇用情勢の悪化もかつてない勢いで加速している。
 こうした深刻な経済状況においては、大学等の教育機関においても、経済的理由により学業を継続することが困難になる学生や、家計の急変等が原因で大学進学を断念せざるを得ない受験生が急激に増加することが懸念される。
 学校法人立命館はこうした事態を深く憂慮し、深刻かつ急激な情勢変化等により経済的に修学困難となりかねない学生が一人でも多く修学可能となるよう、一私学として最大限可能な緊急措置を検討した結果、経済支援型の奨学金予算を拡充することを決定した。

※なお、今回の緊急措置は、2009年度入学試験受験生(2009年4月入学の新入生)および2009年度在学生(2009年4月入学の新入生を含む)を対象にした単年度の対応である。

【1.立命館大学の奨学金制度】

(1)立命館大学では、「学習者中心の大学」となることをめざし、正課・課外を通じた学生生活の支援に力を入れている。学生が充実した大学生活を送るうえで、「学びと成長」を支え励ます育英・経済支援制度が重要であるとの考えから、2000年度から意欲と目標を持って学習に取り組む学生を励ます各種の奨学金を整えるとともに、経済支援型の奨学金を充実させてきた。これら立命館大学独自の2008年度奨学金予算は、約21億円と全国的にも類を見ない水準になっている。

(2)なかでも経済支援型の奨学金においては、経済的な困難を抱えつつも積極的に学生生活を送る在学生を支援する「修学奨励奨学金」、家計急変した受験生を支援する「緊急入学時給付奨学金」を設定している。
 2008年度には、これら立命館大学独自の経済支援型の奨学金の予算規模は総額約3.2億円となっている。

【2.立命館大学 奨学金予算の緊急拡充措置の内容】

 今回、立命館大学は、昨今の深刻かつ急激な経済環境の悪化に鑑み、学生の学びと成長を支援するために、緊急措置として、経済支援型の奨学金予算を大幅に拡充することとした。
 緊急拡充措置の具体的内容は、下記の通りである。

 2009年度在学生(2009年4月入学の新入生を含む)ならびに2009年度入学試験受験生(2009年4月入学の新入生)に対する経済支援型の奨学金予算を増額する。既存の経済支援型の奨学金制度の予算について、合計700名分、予算総額で約3億円分を増額する。

(1)在学生(2009年4月入学の新入生を含む)に対しては、修学の熱意があるにもかかわらず、経済的理由により学費納入が困難な学生の支援を目的とする奨学金「立命館大学修学奨励奨学金」を拡充。
 約500名分・総額約 2億円増額する。
 2009年度は、従来予算750名分・約3億円に増額分をあわせると約1,250名分(総額約 5億円)となる。

(2)受験生に対しては、家計事情の急変により、入学にあたって経済的に極めて困難な事情がある方を支援する奨学金「立命館大学緊急入学時給付奨学金」を拡充。
 約180名分(総額約9,000万円)増額する。
 2009年度は、従来予算20名分・約1,000万円に増額分をあわせると約200名分(総額 約1億円)となり、従来の10倍の受験生に給付することが可能となる。

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◎上記奨学金制度の詳細
〔1〕立命館大学修学奨励奨学金  [在学生対象(新入生含む)]
 修学の熱意があるにもかかわらず、経済的理由により学費納入が困難な学生の支援を目的とする奨学金。
1)資  格: 2009年度在学生(2009年4月入学の新入生を含む)
   父母年間収入税込400万円以下(自営業等の場合は、年間所得57万円以下)。
   学業成績基準あり。

2)給付額(減免額): 2009年度前期分学費の半額(学業優秀者は、2009年度前期分学費)
   *2009年度新入生は後期分学費の半額(学業優秀者は2009年度後期分学費)
   *次年度再出願可
   <参考>2009年度在学生学費 937,000円~2,255,000円
 
〔2〕立命館大学緊急入学時給付奨学金  [受験生対象]
 家計事情の急変により、入学にあたって経済的に極めて困難な事情がある受験生を支援する奨学金。
1)資  格: 2009年度入学試験の出願者で、本学への入学の意志が明確でありながら、2008年1月以降に家計支持者の死亡・失業・廃業・大幅な収入減などによる家計事情の急変により、入学にあたって経済的に極めて困難な事情がある者。
   家計急変後の父母年間収入税込444万円未満
   (自営業等の場合は、年間所得88万円未満)。

2)給付額(減免額): 2009年度前期分学費
   <参考>2009年度1回生学費(入学金除く) 777,000円~2,045,000円
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(3)附属校から推薦入学する2009年度入学予定者に対しては、経済的理由により学費納入が困難な学生を支援する奨学金「立命館大学学内推薦入学者奨学金」を拡充し、奨学金総額を20名分(総額 約1,000万円)増額する。2009年度は、従来予算15名・約750万円に増額分をあわせると約35名分(総額約 1,750万円)となる。

【3.立命館アジア太平洋大学における対応】

 国際学生数が約2,600名にのぼる立命館アジア太平洋大学(APU)においては、すでに学生総数5,800名規模の大学として充実した奨学金制度を、国際学生への支援を含め、各種整備し、運用している。そのひとつに、非常災害被災などによって修学が困難になった学生を対象とした「緊急授業料支援金制度」がある。

(1)国内学生への支援
 今次の経済不況によって学費支弁が困難になった国内学生を支援するための新たな制度を設ける。2009年度の新入生に対しても同様に適用する。
 対象として想定する学生は、新入生、在学生あわせて20名程度とし、経済支援奨学金の額は年間学費の半額とする。

(2)国際学生(留学生)への支援
 また、国際学生についてはすでに90%の学生が奨学金を受給しているが、世界同時不況との関係で進行している円高によって学費の支弁や経済生活に困難をきたしている国際学生に対して学内雇用の拡充等の支援を行う。
 学内雇用については、春休みを利用して就業できるよう提供を始める予定である。

【4.各附属校における対応】

 附属校においては、家計急変に対応する「授業料減免制度」を各校が整備済みである。今回の情勢への対応として、既存制度の予算を増額する予定である。

▼本件に関する問い合わせ先
○立命館大学
【在学生の方】
所属キャンパスの学生オフィスへお問い合わせください。
・衣笠キャンパス学生オフィス TEL: 075-465-8168
・びわこ・くさつキャンパス(BKC)学生オフィス TEL: 077-561-3917 

【受験生の方・附属校生を含む入学予定者の方】
BKC学生オフィスへお問い合わせください。
 
○立命館アジア太平洋大学
スチューデントサポートセンター TEL: 0977-78-1124