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徳島文理大学の葛原隆教授と津下英明教授によるインフルエンザ・ウイルスの研究成果がアメリカ生化学会誌に掲載

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徳島文理大学の葛原隆教授(薬学部)と津下英明教授(健康科学研究所)により明らかにされた研究成果「インフルエンザ・ウイルス RNA ポリメラーゼPB2 の構造とそのRNA 結合」に関する論文が、アメリカ生化学会誌The Journal of BiologicalChemistry 誌の記事として1月15日にオンライン掲載されることになった。

 インフルエンザは現在、世界的大流行の可能性があり、その場合には多数の死者が出ることが危惧されている。そのためインフルエンザは人類にとって一つの脅威となっている。

 インフルエンザはインフルエンザ・ウイルスによって引き起こされる病気で、ウイルスが有する酵素RNAポリメラーゼによってインフルエンザ・ウイルスの複製が行われる(酵素はアミノ酸が結合してできたタンパク質でできている)。
 この酵素にはインフルエンザが強毒性を発揮するアミノ酸を有する型と、弱毒性のアミノ酸を有する型があり、その原因を特定することは、強毒型のインフルエンザの治療にあたって重要な局面になりうると考えられる。

 徳島文理大学の葛原隆教授(薬学部)と津下英明教授(健康科学研究所)の研究グループでは、インフルエンザ・ウイルスの複製酵素のうち、毒性発揮に関与する領域の立体構造(3次元的な形)を解明。強毒型ではRNA(遺伝物質の一つ)に強く結合し、弱毒型ではRNAとの結合が弱いことを見いだした。

 今回の論文の掲載誌およびオンライン掲載の概要は以下の通り。
・発表雑誌: アメリカ生化学会誌The Journal of Biological Chemistry 誌
・  題 : Structural basis of the influenza A virus RNA polymerase PB2 RNA-binding
domain containing the pathogenicity-determinant lysine 627 residue
・論文の掲載: 印刷版に先行してweb上のオンライン記事が掲載される。印刷版の号、頁などの詳細は未定だが、オンライン上の番号は次の通り。
   アメリカ生化学会誌The Journal of Biological Chemistry 誌|
   doi:10.1074/jbc.C800224200
   http://www.jbc.org/cgi/reprint/C800224200v1

※下記「ファイルのダウンロード」をクリックすると、本ニュースのリリース資料をダウンロードすることができます。

▼本件に関する問い合わせ先
 徳島文理大学 薬学部9階 生化学教室 葛原隆(教授)
 〒770-8514 徳島県徳島市山城町西浜傍示180
 TEL: 088-602-8479 (直通)
 FAX: 088-655-3051
 E-mail: kuzuhara@ph.bunri-u.ac.jp