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酪農学園大学特任教授・辨野義己氏が2009 Top Ten New Species Awardを受賞  アリゾナ州立大学の生物種探査国際研究所選出

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2009年6月、新菌種として酪農学園大学特任教授の辨野義己氏(同大獣医学科卒)が命名提案したMicrobacterium hatanonisが選ばれ、2009 Top Ten New Species Awardを受賞した。これは、アリゾナ州立大学の生物種探査国際研究所 (International Institute for Species Exploration) が毎年、その前年に発表された注目すべき新生物種「Top 10 New Species」を発表し、 Top Ten New Species Awardとして表彰しているものである。

 アリゾナ州立大学の生物種探査国際研究所(International Institute for Species Exploration)は毎年、その前年に発表された注目すべき新生物種「Top 10 New Species」を発表しているが、2008年のトップ10の一つに、新菌種として命名提案したMicrobacterium hatanonisが選ばれた。

 本種はヘアースプレーの汚染菌として分離されたもので、微生物にとってきわめて過酷な環境から分離されたことが選定理由のようだ。
 1919年、Orla-Jensenによって、Microbacterium属が命名提案され、現在、この属には本菌種を含めて61菌種が報告されている。
 本菌種は好気性グラム陽性桿菌で、寒天培地上で黄色集落を形成し、生育温度域が10~37度と広く、細胞壁の糖組成はラムノースおよびガラクトースであり、DNAのGC(グアニン+シトシン)含量は69モル%である。基準株をJCM14558とした。今回、選出された新たな生物種にはほかに、世界一長い昆虫のナナフシ科の一種、豆粒大のタツノオトシゴ、世界一小さい蛇、カフェインフリーのコーヒーなどが含まれており、微生物はMicrobacterium hatanonisのみだった。
 なお、本種名はMicrobacterium属の分類に多大な貢献をされた(財)発酵研究所の波多野和徳博士に因んで命名したものである。

※Top 10 New Species のサイト:
 http://species.asu.edu/Top10

▼本件に関する問い合わせ先
 酪農学園大学 広報室
 〒069-8501 北海道江別市文京台緑町582
 TEL: 011-388-4158
 FAX: 011-388-4157
 http://www.rakuno.ac.jp/