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文科省と明治大、日立製作所などの産官学連携で「無線通信型デジタルサイネージ(電子看板)」の実証実験を開始 ~新広告媒体として2010年の実用化目指す! 広告代理店やメーカーも注目~

大学ニュース  /  産官学連携

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明治大学(安藏伸治・ローカルエリアコミュニティシステム研究所長)は、文部科学省学術研究高度化推進事業の一環として、(株)日立製作所・(株)日立産機システム・(株)タクサシステムズなどとの産官学連携で、「無線通信型デジタルサイネージ(電子看板)」による購買効果などを検証する初の実証実験を開始した。

 今回の実証実験は、スーパーマーケットの商品陳列棚に商品のプロモーション映像を流す小型ディスプレイ端末を設置し、買い物客の購買意欲を刺激するというもの。無線通信によりディスプレイ端末ごとに個別の映像が配信可能で、時間帯や天候によってPRする商品内容を自由に変更することも将来的に可能となっている。
 長引く不況の影響などでテレビCMなど広告費も削減される中、費用や手間の少ない「デジタルサイネージ」には企業や広告代理店も強い関心を寄せており、新たな広告媒体として注目を集めている。現在、2010年の実用化を目指している。

 今回の実証実験での「デジタルサイネージシステム」の特長は、以下の4つ。
(1)無線通信システムの利用により、ディスプレイ端末1つ1つに個別の映像を配信可能
(2)ディスプレイ端末は、自由に配置・移動できる
(3)ディスプレイ端末からの情報を集約することで、顧客行動を把握できる
(4)無線LANなど他の無線通信に影響せず、通信コストもかからない

 実験期間は8月から9月30日までの約2カ月間で、神奈川県綾瀬市(綾瀬タウンヒルズ)内のスーパー「サミットストア綾瀬タウンヒルズ店」が実験の舞台となっている。
 今回の実証実験用に開発した「デジタルサイネージシステム」には、日立の映像配信サービスを利用し、一括してすべてのディスプレイの情報更新や管理を行う。ディスプレイ端末を自由に配置・移動でき、ディスプレイごとの情報の変更もできる利点を活かすことで、将来的には時間帯や天候のほか、花火大会・運動会といった地域イベントなどに合わせて、アピールする商品内容を自由に変更することができる。

 本実証実験では、商品情報を流す小型ディスプレイ端末を生鮮食品・加工製品・日用品のそれぞれの商品棚に設置している。生鮮食品のコーナーでは、販売している豚肉を使った料理レシピを紹介するとともに、フェリカ機能を持つ携帯電話を読み取り機にかざせば、レシピや特売情報などのコンテンツを持ち帰ることもできる。また、レジ前のディスプレイでは、天気や店舗のキャンペーン情報を流し、顧客の再来店を促すような仕掛けも施してある。

 現在、広告代理店各社からも問い合わせが寄せられており、新たな販売促進媒体として2010年の実用化を目指している。今回の実証実験では広告代理店や、ユニリーバ・ジャパン株式会社(ラックス)などの消費財メーカーの協力により、実際の広告効果を測る実験も併せて行っている。

▼本件に関する問い合わせ先
・学校法人 明治大学 ローカルエリアコミュニティシステム研究所
 研究推進員 半田
 TEL: 03-5209-7848
 FAX: 03-5209-7849

・株式会社 日立製作所 都市開発システムグループ
 経営企画部 近藤 
 TEL: 03-4564-9270
 FAX: 03-4564-4997


【ご参考写真】スーパーの豚肉売り場に設置されたデジタルサイネージ(電子看板)
※写真やデータの提供をご希望の際は、明治大学広報課・西川までお願い致します。
 TEL: 03-3296-4330
 FAX: 03-3296-4087

805 スーパーの豚肉売り場に設置されたデジタルサイネージ(電子看板)