立命館大学

立命館大学の体育会運動部を支えるアスリート食

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立命館大学キャンパス内の生活共同組合食堂では、体育会運動部の学生向けに考案された特別メニュー「アスリート食」を提供している。

 立命館大学では、体育会運動部の学生向けに考案された特別メニュー「アスリート食」を提供している。
 日本一を目指す体育会運動部の監督や学生から、「強い体を作るには、日常の食事を充実させることが重要」という要望があり、2000年より大学キャンパス内の生活共同組合食堂にて、練習後の夕食として「アスリート食」の提供を開始。2007年以降は朝食も用意している。
 
 メニューは同大生活協同組合の専任の栄養士が中心となって作成。日本一を目指すアスリートたちの身体を作るために、栄養士は、学生一人ひとりの体型やクラブにおけるポジション(オフェンス・ディフェンスなど)、怪我や疲労の度合いなどを考慮しながら、日々メニューを考えている。
 毎日実施される選手やコーチ・監督とのミーティングを経て、選手に適した食事を提供し、時には合宿などの遠征にも同行。また、試合にはほぼ必ず見学に行き、選手の活躍を見守るとともに、スタミナ切れなど選手の体調チェックもしている。

 特徴として、競技やポジションによって食事品目の種類や量を調節していることがあげられる。例えば、体力が必要なアメリカンフットボール部のオフェンスを担当する選手の場合、カロリー摂取量を多く取れるように1食2000~2300キロカロリーを目安に作っている。さらにご飯のお代わりは自由だ。
 一方、女子陸上部の長距離選手であれば、脂肪がつかないよう油分の少ないメニューで約1000キロカロリーに抑えている。作る際の手間も考え、素材は同じであっても作り方を変え、各クラブに違ったメニューを提供している。
 また、栄養士は選手とのコミュニケーションを大切にしており、夕食時はもちろん、平日の練習、週末の試合などにも頻繁に足を運び、選手の料理の好みや体調なども把握するように努めている。骨折している選手にはカルシウムを、靱帯(じんたい)や腱(けん)を痛めている選手にはコラーゲンを多めに取ってもらうようアドバイスをするなど、選手一人一人をサポートすることを心がけている。
 さらに、体格の大きな選手であっても、練習後に2000キロカロリーの夕食を摂取することは辛い時もある。そのような状況を打破するために、選手一人きりで食事をとらないように、他のクラブとの交流の場となるような食事環境を整えている。

 食事の内容を変えるだけで、すぐに試合で結果が出るわけではないが、選手の筋力、走る速さなど、個々のパフォーマンスの面では向上しているという計測結果が出ている。

【提供メニュー例(夕食)】
 ご飯(700g)、かけうどん、卵豆腐、
 野菜サラダ、納豆、生卵、オレンジ、
 選択メニュー(チキン甘辛ステーキ、またはエビカツ和風あんかけ)

※「アスリート食」と名づけているが、事前予約があれば、一般の方でも食べることが可能(1食750円程度)