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　工学院大学では、経済不況への特別対応として、経済的事情により学業継続が困難になった学生を支援するため、「緊急支援奨学金制度」を新設した。
　この制度は、一昨年秋の世界金融危機に伴う日本経済の景気後退および雇用不安により、学生保護者の学費負担が厳しくなっている事情に対応した緊急支援策である。

　この緊急支援奨学金は、経済的困窮者を対象にした特別支援の給付型奨学金で、年間の授業料相当額（年額95万円～）を給付（返済不要）するもの。対象者は10名以内で、当面は2010年度を時限的に実施する。この奨学金の原資は工学院大学が営む収益事業から充てられ、「経済不況等に伴う緊急支援奨学金規程」に基づき、奨学金の給付は、年間授業料を減免する方式でおこなわれる。

　工学院大学は、これまでにも、学園関連（エステック情報ビル等）の収益事業を原資として、学業・人物ともに優れた学生を支援する独自の大学成績優秀学生奨励奨学金制度や、大学院進学奨励学費減免制度などの奨学金を実施している。
　また、大学後援会からの原資による、在学最終学年に対する学費相当の給付奨学金もある。加えて、最近の経済不況や雇用情勢の悪化により、世帯主の減給、失業等によって、学費納入が困難になる学生や大学院生の増加に対して、該当する学生を支援するため、当面2010年度を時限的に、年間の授業料相当額を給付する緊急支援奨学金を新設したもの。

　なお、この新たな奨学金と合わせて、昨年度に創設した大学後援会からの寄付金による応急給付奨学金についても活用していく。
　これは、大学給付奨学金基金口に積み立てていた資金を活用したもので、緊急支援奨学金と同様に、家計支持者の経済状況の悪化に対応して、毎年若干名を対象に1件あたり30万円以内の奨学金を給付するものだ。

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