テンプル大学ジャパンキャンパス

入学も卒業も年3回、就職率84%のキャリア教育――テンプル大学ジャパンキャンパス

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テンプル大学ジャパンキャンパス(東京都港区/学長ブルース・ストロナク)に入学式はなく、卒業式は6月に実施する。学部課程では入学時期も卒業時期も年3回から選択可能なため、学生は個人のペースで卒業までの単位履修計画を立てる。4月に入学し、3月に卒業という日本の年度とはまったく異なるスケジュールで動く同大だが、日本人学生の就職率は84%超(※)を維持している。同大における就職支援の現状、就活時に最大の強みのひとつとなる「特徴あるインターンシップ」を紹介する。


 テンプル大学ジャパンキャンパスの卒業時期は5月、8月、12月の年3回である。したがって、同大卒業生が4月の新卒一括採用という日本独特の制度のもとで就職するには、周到な計画が必要となる。
 まず、目標とする卒業時期を決め、それに合わせた履修計画を立てることがキャリアプランの第一歩となる。また、欧米の採用スタイルとは大きく異なるため、日本で就職を希望する外国人学生については、「新卒」の概念の理解から始めなければならない。
 就職部では、こうした学生個々人が履修進捗や状況にあわせて、必要なときに必要な情報を得られるよう、各種セミナーを随時開催している。
 
 ・1年次向け: キャリアプランセミナー
 ・2年次向け: 自己分析セミナー、業界職種セミナー 
 ・3~4年次向け: 就職活動準備セミナー、SPI対策セミナー、
           履歴書・エントリーシートセミナー、ビジネスマナーセミナー、
           ジョブフェア対策セミナー、面接対策セミナー、
           外国人学生のための就職セミナーなど
 
◆自主性を尊重しつつ徹底した個別指導
 セミナーにも増して重要なのが、徹底した個別面談指導である。
 学部の約半数を占める日本人学生の場合、英語力やプレゼンテーション力を生かし、大半が「国際的な仕事」に就くことを希望している。しかし、「国際的」のあり方は十人十色だ。「やりたいこと」や「得意な分野」だけではなく、「自分の能力はどんな職場で価値を認められるか」を早期から考えさせて絞り込みを助け、一人ひとり卒業までフォローしていく。
 一方、日本で就職を希望する外国人学生は年々増加しているが、授業はもちろん在学中の公用語は英語であるため、就職活動に際して初めて「言葉」の壁に突き当たる場合も多い。日本での就職には一定の日本語能力が必須であることを早くから理解させ、キャリアプランとあわせて日本語能力検定受験などの準備を進めるよう指導している。
 
 日本の就活スケジュールに合わせる一方で、伝統的な就活プロセスを離れたクリエイティブなアプローチも必要だ。香港やシンガポールにある外資系企業のアジアパシフィック拠点に応募する学生や日本へ進出してきたばかりの外資系企業にアプローチする学生、出身国・地域にある日系企業支社での現地採用を目指す学生、長期インターンシップからの正社員登用を目指す学生など、同大ならではのバラエティが見られる。これに対しても、個人の特性に合わせたガイダンスが要求される。
 
◆バイト、サークル、ゼミ以外のアピールポイント「ひと味違うインターンシップ」
 学生のキャリアプランニングにおいて重要な位置を占め、また就職活動時にもアピールできる強みのひとつとして、原則14週間にわたる長期インターンシップ(企業研修)経験が挙げられる。
 インターンシップは日本でも定着しつつあるが、夏・春休み中に行われる数日~2週間程度のものが主流。それに対し、同大のシステムは以下のような特徴がある。
 
 ●卒業単位として認められる。多くの学科で必修。
 ●学期中に行われ、長期である。原則として140時間以上、1学期(14週間)を通して行う。
 ●学生が自主的に組み立てる。学生は授業とのバランスを考え、派遣先と相談して、週10時間程度からフルタイムまで働く時間を決めることができる。
 ●長期のため、ある程度まとまった責任ある仕事を任せてもらえる場合が多い。
 ●在日各国大使館や海外メディア、国際NGOなど、マルチカルチャーな学生の特性を生かした職種が経験できる。
 
 こうした研修をアレンジするのも就職部の仕事だ。派遣先での正社員採用を前提としたものはまだ少なく、その意味では就職に直結するとは限らないが、授業やアルバイトでは学べない貴重な学習体験として、就職活動時には大きなアピールポイントとなる。こうした利点を理解し、必修でなくても任意で経験する学生は多く、1学期に平均50人以上、卒業までに6割以上の学生がインターンシップを経験している。
 
 米国社会におけるインターンシップは、企業にとっては学生の資質を知り採用につなげるための、学生にとっては希望の業界・業種およびその企業について学び、本当に自分に合っているかを知るための重要な機会である。同大でも、「長期インターンシップ→正社員登用」という、一括エントリーとは異なる新卒採用方法を企業に提案している。
 
 同大の1年間の学部卒業生は約130人(2009年)。この規模だからこそ可能な、きめ細かい就職支援および語学力と知識、思考力に加えて貴重なインターンシップ経験を生かした就職活動。その成果が、就職率84.1%(※)という数字に表れている。
 
(※)2009年5月・8月・12月に卒業した日本人学生のうち、2010年3月時点で在職または求職活動中の学生を分母とし、正社員として在職または就職予定の人数を分子とした割合)
 
【参考】
 テンプルジャパンのインターンシップ体験談を広報ブログで紹介しています。
 
 ●ACTV (現 FOXインターナショナル・チャンネルズ)
 ●日本フィランソロピー協会
 ●日本YMCA同盟 国際賛助会(FCSC)
 ●The Japan Times ジャパンタイムズ
 ●BLBG(ブリティッシュ・ラグジュアリー・ブランド・グループ)
 ●Kids Earth Fund 子供地球基金
 ●スペシャルオリンピックス日本・東京
 ●在日スウェーデン大使館/在日アフガニスタン大使館/WFP国際連合世界食料計画
 ●TELL(Tokyo English Life Line)
 ●在日米国大使館
  ほか
 
▼本件に関する問い合わせ先
 テンプル大学ジャパンキャンパス広報部
 TEL: 03-5441-9801
 E-mail: pr@tuj.ac.jp