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医薬工連携を東京医科大、工学院大、東京薬科大の3大学で協定締結 ~医学・薬学・工学の連携による教育研究を推進~

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東京医科大学、工学院大学、東京薬科大学の3大学は、医薬工連携による教育・研究活動の推進に関する協定を、2010年9月17日付で締結した。

 東京医科大学(本部:東京都新宿区、学長:臼井正彦)、工学院大学(本部:東京都新宿区、学長:水野明哲)、東京薬科大学(本部:東京都八王子市、学長:長坂達夫)の3大学は、医薬工連携による教育・研究活動の推進に関する協定を、2010年9月17日付で締結した。

 本協定は、3大学の特長を活かして、医学、薬学および工学の連携による広範な教育・研究を共同で進めていくものである。単科系の私立大学として、長い歴史と高い実績を持つ3大学が、医薬工連携を積極的に推進するもので、国内でも例の少ない先進的な大学間連携となる。
 本協定内容は、学術研究、学部・院生の教育研究、教員の相互交流、産学官連携、地域社会との連携、災害時の協力支援、国際交流などの広範な内容を含む。
 各協定の実施内容については、今後3大学で協議の上、具体的な準備を進めていく。

 これまでも、東京医科大学と工学院大学では、防災・減災の分野で、災害医療の研究や新宿副都心の防災・避難訓練の合同参加などの実績がある。そして東京医科大学病院の病院建築にあたり、設計コンサルティングを建築学系研究室で担当している関係もある。
 また東京医科大学と東京薬科大学では、1992年以来姉妹校関係にあり、薬学生の実務実習や教育研究において連携活動を進めて来ている。このような実績をもとに、その連携をさらに拡げていく。
 すでに個別には、いくつかの連携活動の実績はあるが、今回の協定の締結により、3大学が連携を深めて、各大学の専門分野の特長を活かして、より高度な医薬工連携を構築し相乗効果を発揮すること目指している。

 また各大学では、同連携に関して、次のような取り組みが行われている。

<東京医科大学の同連携への取り組み>
 東京医科大学では、本年1月に設置された総合医学研究所に難治性疾患・病態解明機構、再生医療研究機構、がん制圧特別プログラム機構があり、難治性疾患の病態解明に関する研究が始まっており、連携体制を整えている。また、基礎医学16講座、臨床医学26講座があり、それぞれが基礎及び臨床的研究を行っている。特に基礎医学では、研究者や技術者の育成を目指した教育も行っている。さらに、西新宿の大学病院にはロボット支援手術研究センターがあり、医・工連携を目指した研究を進めていく。

 医療と創薬の分野で東京薬科大学の生命科学や工学院大学の生体医工学研究センターと連携し、研究者、病院における薬剤師や技術者の育成、薬学における交換授業、学生の実習などを行う。また、医療用手術ロボット、人工臓器や医療用材料の開発についても工学院大学と本学の臨床系講座が連携をとり、理工学的研究と臨床的経験を基盤としてそれらの発展・発明に繋げていく。

<工学院大学の同連携への取り組み>
 工学院大学は、総合研究所に生体医工学研究センターを設けて、大規模プロジェクト研究を行っている。工学部応用化学科では、医薬・食品化学コースを設けて、医薬品の化学合成、薬品分析、臨床化学などの技術者・研究者の育成を目指した教育を進めている。

 医学と工学の連携は、患者ロボットの開発をはじめ、生体医工学研究センターを中心に、工学的アプローチによる医学分野へ最新技術の適用を研究している。またすでに実績の高い、災害医療における建築学系の研究において連携を深めていく。

 薬学と工学との連携では、工学院大学には、医薬品開発に向けた有機合成化学や、ものづくりには欠かせない高分子化学、錯体化学など研究室があり、生物活性を調べるための生物系の研究室に揃っており、東京薬科大学との交流により、同分野の研究を活発にしていく。

<東京薬科大学の同連携への取り組み>
 東京薬科大学は、薬学部と生命科学部の2学部から構成された、ライフサイエンスを志向した大学である。薬学部は3学科33教室からなり、基礎から臨床まで医薬品開発及び薬物療法に関する研究体制を整えている。生命科学部は2学科20研究室からなり、生命の分子機構に関する基礎研究から医療・環境への応用、バイオ産業への応用まで幅広い研究を行っている。

 薬剤師資格の教育のみならず、学術研究も極めて活発であり、現在東京医科大学を始め、杏林大学、カリフォルニア大学サンフランシスコ校および南カリフォルニア大学と姉妹校を締結し、以前から活発な学術交流を行っている。

 医薬品の探索や合成、疾患の発症機序の解明、新しい診断・検査薬の開発、あるいは、人工臓器や再生医療に係わる新しい素材や製剤システムの開発など、東京医科大学と工学院大学との連携に基づく共同研究により、さらに発展推進させることを考えている。

※協定書の内容:
 http://www.kogakuin.ac.jp/news/201009/1701.pdf

▼本件に関する問い合わせ先
 東京医科大学 学務課
 〒160-8402 東京都新宿区新宿6-1-1
 TEL: 03-3351-6141
 FAX: 03-3226-7030

 工学院大学 広報部
 〒163-8677 東京都新宿区西新宿1-24-2
 TEL: 03-3340-0126
 FAX: 03-3340-2440

 東京薬科大学 総務課
 〒192-0392 東京都八王子市堀之内1432-1
 TEL: 042-676-7294
 FAX: 042-676-8800