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日本工業大学の学生が、高齢化が進む団地に居住し、地域活性化を目指す~春日部市官学連携団地活性化推進事業への協力~

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日本工業大学の学生が、高齢化が進む武里団地(埼玉県春日部市)に居住し、地元自治会と連携しながら地域活性化を目指す。この取り組みは「春日部市官学連携団地活性化推進事業」として市が実施する事業に、包括連携協定を締結している同学が協力する形となる。期間は9月16日(金)から来年3月31日。こうした地域活性事業は全国自治体の中でも初の試みであり、市としては再び団地を活性化させ、入居促進につなげていきたい考えである。

 武里団地は埼玉県春日部市南部に位置しており、入居が開始された昭和41年当初は約2万人が居住し、「東洋一のマンモス団地」と呼ばれていた。しかし近年、居住者は約半数まで減少し、加えて老朽化・高齢化が進み、活気が失われていた。

 こうした状況を受け、春日部市は「春日部市官学連携団地活性化推進事業」を実施する。学生が同団地内の部屋でルームシェアしながら生活し、地域活性化活動を続けていくためのサポートとして、家賃半額と大学までの交通費の半額を助成する。学生は地元自治体などと連携して住民との交流を図り、地域の問題点を洗い出し、ワークショップを行うなどして、解決するためのアイデアを提案していく。
市は本事業によって団地の魅力を高め、新たな入居促進へとつなげていきたい考えである。こうした試みは地方自治体としては初めてであり、同様の問題を抱える全国の団地活性化対策の1つとして注目されている。
 また、学生にとっても、普段の生活の中での世代を超えた交流を通じて、問題発見・解決能力を鍛える貴重な実践の場となる。

 今回、入居第1号として日本工業大学から2人の学生の入居が決定した。入居した学生は建築学科3年、ものづくり環境学科3年の男子学生で、3Kの部屋を2人でルームシェアする。9月16日(金)には、入居学生や佐々木准教授らが石川良三市長を訪問し、助成金交付決定通知書を受け取った。
 今回の入居期間は9月16日から来年3月31日までとなっているが、来年度以降も別の学生に引き継がれて継続していく予定である。同学としては、居住する学生2名の推薦のほか、建築学科の佐々木誠准教授と研究室の学生がサポートし、集合住宅に関する研究の一環として、卒業研究のテーマとしても扱う。

【助成対象の条件】
・2人以上でルームシェアリングし、住民登録を行う。
・大学から推薦を受けている。
・同団地居住者対象に地域貢献活動を行う。

【助成内容】
・家賃の半額
・定期券の半額(団地最寄駅から大学最寄駅まで)

【武里団地の現状】※賃貸部分、H23年8月現在
・管理戸数:5,331戸
・空き戸数:998戸
・高齢化率:35%(平成9月現在)
・独居率 :31%(平成17年国勢調査)
・約950世帯が65歳以上で一人暮らし

▼本件に関する問い合わせ先
 日本工業大学 総務部広報室
 TEL: 0480-33-7519, 0480-33-7525
 E-mail: kouhou@nit.ac.jp

2490 石川市長(左)と懇談する学生と佐々木准教授

2491 入居する部屋でミーティングを行う学生と佐々木准教授