学習院大学

認知症や心機能の抑制に関係する受容体の立体構造を世界で初めて解明 ~より効果的で副作用のない治療薬の探索・設計が可能に――学習院大学

大学ニュース  /  先端研究

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JST 課題達成型基礎研究の一環として、京都大学大学院医学研究科の小林拓也講師らは、認知症や心機能の抑制に関係するヒトのムスカリン受容体の立体構造をX線結晶構造解析によって解明した。
同研究は、学習院大学の芳賀達也・前教授や米国のスタンフォード大学のブライアン・コビルカ教授との共同研究で行われ、その研究成果は2012年1月25日(英国時間)に英国科学雑誌「Nature」のオンライン速報版で公開された。

(※詳細は添付のPDFファイルをご覧ください)

 本研究により、薬の標的の「形」が原子レベルで明らかになったことで、今後、その立体構造情報をもとに、より効果的で副作用のないパーキンソン病や統合失調症の治療薬の探索・設計が可能になると期待されます。


◆本成果は、以下の事業・研究プロジェクトによって得られました。
  戦略的創造研究推進事業 ERATO型研究
   研究プロジェクト: 「岩田ヒト膜受容体構造プロジェクト」
   研究総括: 岩田 想(京都大学 大学院医学研究科 教授)
   研究期間: 平成17~23年度
 JSTはこのプロジェクトで、構造解析の極めて困難な疎水的な膜たんぱく質であるヒト膜受容体の構造解析において、膜受容体の精製・結晶化の普遍的な技術および、ヒト膜受容体構造解析を系統的に行う技術の確立を目指し、研究を推進しました。