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立正大学人文科学研究所が11月10日にALS患者の舩後靖彦氏を招き、講演会「難病を生きる―繋がりによる生の豊穣」を開催

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立正大学人文科学研究所は11月10日(土)に、進行性難病ALS※(筋萎縮性側索硬化症)患者の舩後靖彦氏を招き講演会「難病を生きる―繋がりによる生の豊穣」を開催する。わずかに動く筋肉でパソコンを操作して行う講演のほか、ロラン・バルトの概念エクリチュール※に基づき「線維筋痛症の画家は何のエクリチュールを選択し生きているのか」のほか、同氏の教育・音楽活動などについても紹介する。参加費無料、事前申し込み不要。

 舩後靖彦氏は人工呼吸器を装着し、全身麻痺であるにもかかわらず、自作詩の発表コンサートやパソコン音声による講演、メールによる難病者へのサポート、音楽活動、生命倫理やものづくりに関する学生への教育活動を展開している。

 こうした中、立正大学は平成20年から毎年同氏を招き、ネットワークを介した公開講演会を行っている。近年は、同氏がALSより酷であると考える病の中で、特定疾患(難病)認定が受けられないために治療法の研究が進まない病と闘う人々の生をテーマとしている。同氏は講演を通して多くの人に知ってもらうことで、難病認定へとつながることを祈念している。
 昨年開催した難病MLD(異染性白質ジストロフィー)患者支援のための読み聞かせコンサートの内容を『三つ子になった雲―難病とたたかった子どもの物語』(日本地域社会研究所)として、今年出版された。

 今回の講演会で、舩後氏は、四六時中耐え難い痛みが走る線維筋痛症の画家に焦点をあて、ロラン・バルトの概念エクリチュールに基づき、痛みに耐えながら筆を走らせる創作活動を見つめその生を語る。自ら過酷な難病ALSと闘い、わずかに動く口の中の筋肉を駆使してパソコンを操り、他の難病に苦しむ人々を支える言葉をパソコンの音声機能を用いて講演する。講演それに先立ち、同氏の友人による難病支援活動・音楽活動・教育活動の紹介、および講演に使用する意思伝達装置について開発者が解説なども行う予定。

※ALS: Amyotrophic Lateral Sclerosis(筋萎縮性側索硬化症)、通称ALS。筋肉が急激に萎縮する神経系の疾患。有効な治療法は見つかっていない。
※エクリチュール(仏語)【ecriture】:語の原義は文字、書き方を意味する。

◆講演会「難病を生きる―繋がりによる生の豊穣」
【日時】
 2012年11月10日(土)
【会場】
 立正大学大崎キャンパス 1151 教室
【内容】
 12:30~12:40 挨拶
 12:40~13:10 舩後氏の活動紹介
 「舩後靖彦ますます持って元気です」 舩後靖彦音楽仲間 大津弘之
 13:10~13:30
 「舩後氏を支える意思伝達装置『伝の心』」 株式会社日立ケーイーシステムズ 岡高志
 13:30~14:10
 「線維筋痛症の患者は何のエクリチュールを選択し生きているのか」
 湘南工科大学テクニカルアドバイザー
 株式会社アース取締役
 ALS協会千葉支部会員(患者) 舩後靖彦
 14:10~14:30 質疑応答
【参加費】
 無料
【事前予約】
 不要
※駐車場はありません。車椅子等の方は下記までご相談ください。
【問い合わせ】
 itpsl@ris.ac.jp  担当教員 文学部哲学科 田坂さつき

■立正大学(りっしょうだいがく)
 ・学長:山崎和海(やまざき かずみ)
 ・2012年、開校140年。8学部15学科、7研究科、9研究機関の総合大学。
 ・大崎キャンパス: 東京都品川区大崎4-2-16
                  仏教学部/文学部/経済学部/経営学部/心理学部
                  文学研究科/経済研究科/経営研究科/心理学研究科
 ・熊谷キャンパス:埼玉県熊谷市万吉1700
                  法学部/社会福祉学部/地球環境科学部
                  法学研究科/社会福祉学研究科/地球環境科学研究科
 ・2012年4月、社会福祉学部人間福祉学科は『子ども教育福祉学科』へ学科名を変更。
 ・同年4月、大学院心理学研究科に『対人・社会心理学専攻』設置。
 ・立正の精神に学ぶことを建学の理念とする立正大学の建学の精神は、下記の三つの誓いに現される。
 1.真実を求め至誠を捧げよう
 2.正義を尊び邪悪を除こう
 3.和平を願い人類に尽そう

▼本件に関する問い合わせ先
 立正大学 学長室政策広報課
 東京都品川区大崎4-2-16
 TEL: 03-3492-5250
 FAX: 03-5487-3340
 E-mail: ppi@ris.ac.jp
 URL: http://www.ris.ac.jp/