工学院大学

学生が挑んだもうひとつの東京駅丸の内駅舎復原を、10月31日の125周年記念式典・祝賀会で大公開――大正の創建時から平成の復原へ、東京駅にいきる工学院大学の力

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10月1日、東京駅丸の内駅舎が復原公開され、新しい時代を踏み出した。創建時の東京駅の設計には、工学院大学創立者の一人である辰野金吾が大きく関わり、今また復原工事に、同大OBが活躍している。そうした由縁ある同大では、本年の学園創立125周年を記念して、東京駅丸の内駅舎の復原模型を制作する学生プロジェクトを結成。大正時代の創建時の姿と、戦災で焼失した後の長く親しまれた姿、そして今回の復原の姿と変遷をたどった東京駅丸の内駅舎の姿。創建時を復原した形状と戦災後の形状の2つの東京駅が一対の模型となって再現された。

 建築系の学生有志によるこのプロジェクトが制作した模型は、東京駅丸の内駅舎の南側ドーム周辺部分。全体模型ではなく南側ドーム正面側を主として切り欠くように製作している。
 駅舎創建当時、つまり保存・復原後の形状と戦災後の形状を表現した、一対の模型を造りあげた。外観の変化と共に構造の変化も視認でき、今回改良された構造部分がわかりやすく表現されている。こうした外観・構造両面を表した模型は珍しく、造形的・建築的に大変意義のあるものとなる。

 このプロジェクトでは、工程全体のスキーム管理をはじめ、効果的に見えることを想定においた模型の設計、現物に近い表現を目指した材料の選定、そして対外的な折衝業務まで、学生主体で行われた。
 その中で、今回の復原工事で復原設計を担当した同大OB大内田史郎氏(東日本旅客鉄道株式会社)に勤務時間外の協力を受けるなど、心強い味方を得ることができた。
 模型とはいえ、本物の建築と変わらない工夫を必要とされる作業からは、より実践的な力が蓄えられるなどの得難い経験から、学生達は多くのことを学んでいる。

 完成した模型は125周年記念式典・祝賀会(10月31日京王プラザホテル開催)での展示を予定している。
 今後要請により外部への貸出しも想定しており、新装成った東京駅のステーションギャラリーで展示することが学生達の夢でもある。
 
 模型は、外観と構造の両面を同時に表現した、通常にはない特別な形式を選択している。数々の試行錯誤の末行われた模型製作は、主体となった学生達にとって、より実践的な経験として将来への成長の礎となっていく。

▼本件に関する問い合せ先 
 学校法人工学院大学 総合企画部広報課
 TEL: 03-3340-1498
 FAX: 03-3340-1648

3605 外観装飾を施す前の本体模型

3606 本模型の前段階で製作したスタディ模型

3607 実物に近い質感の材を選ぶ