工学院大学

工学院大学学生プロジェクトによる、本物の質感を追求した東京駅丸の内駅舎復元模型がついに完成へ

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工学院大学の建築系の学生プロジェクトはこのたび、約2年の月日をかけ、「東京駅丸の内駅舎復原模型」を完成させた。東京駅復元が完成した今年、創建時に尽力した辰野金吾が、学園の創立にも大きく関わった由縁のある同大では、本年の学園創立125周年を記念して、工学院大学の学生プロジェクトが東京駅丸の内駅舎の復元模型を製作。10月31日の創立記念式典会場で完成した姿を公開した。屋根のスレート瓦やひとつひとつ作った煉瓦など、本物の質感に迫る外観と、構造や基礎までも同時に表現するという特別スタイルの模型への挑戦は、実践的で貴重な経験として、学生達を大きく成長させた。

 東京駅丸の内駅舎模型プロジェクトがスタートしたのは2010年2月。2012年10月31日の工学院大学創立125周年記念企画として立ち上がった。同学園創建時に尽力した辰野金吾が、今年復元が完成した東京駅の建設に関わったという深い由縁が、プロジェクト発足のきっかけのひとつだった。学生達の授業の合間を縫っての真摯な作業が実り、この10月末日ついに模型の完成を見ることができた。
 携わった学生の数は総勢約40名で、建築系の学生有志が学科を超えて力を合わせたプロジェクトとなった。このプロジェクトのスタートが建築学部創設の年でもあり、建築学部1期生も参加している。

 模型スケールは実物の50分の1。模型は、復元された創建時のドーム屋根の姿と、八角形屋根の見慣れた戦災後の姿が対になっている。外観・内観の両面を作り上げ、構造・基礎までも表現した断面模型は、あまり類のない模型スタイルとなっている。
 こだわったのは、実物に近い仕上がりである。本物の雰囲気をめざして、何度も部材の試作を繰り返した。色合いや質感に苦心した構造用の煉瓦は、粘土でひとつひとつ手作りし、外壁の煉瓦は別の素材で表現するなど、努力の後が随所に見られ、高い完成度の仕上がりとなった。

 作業工程の計画や、材の選択と手配、経理的管理と、模型の製作は実際の建築実務に近いものがあり、「プロジェクトに関わった学生にとってこの得難い実践的な経験は、社会に出ても必ず活きる、教育的に大きな価値のある事業だった」と、プロジェクトを指導した後藤教授は語る。今後要請があれば模型の貸出も検討しており、学生達は「多くの方に見ていただきたい。東京駅のステーションギャラリーで展示が実現出来れば嬉しい」と希望している。

▼本件に関する問い合わせ先 
 学校法人工学院大学 総合企画部広報課
 TEL: 03-3340-1498
 FAX: 03-3340-1648

3657 ケースに納めた対の模型

3658 模型のアップ 精巧に出来ている

3659 模型を設置するプロジェクトの学生