立命館大学

立命館大学が「限られた場所でも行える運動プログラム」の教本とDVDを作成し大船渡市に報告・贈呈――被災地における中学生の身体活動量の低下傾向が明らかに

大学ニュース  /  先端研究  /  地域貢献  /  その他

  • ★Facebook
  • ★Twitter
  • ★Google+
  • ★Hatena::Bookmark

3月27日(水)、立命館大学スポーツ健康科学部は、大船渡市立第一中学校で行った身体活動量と栄養調査の結果をはじめ、2012年2月から行ってきた運動・健康科学面での支援の取り組みを、災害復興に向けた連携協力協定を結ぶ大船渡市に報告した。併せて、被災地の子どもたちの運動量および体力の維持・向上を目的に開発した「限られた場所でも行える運動プログラム」の教本とトレーニングDVDを贈呈した。

 スポーツ健康科学部は、東日本大震災の影響でグラウンドに仮設住宅が設置された大船渡市立第一中学校(以下、第一中学校)の2年生・3年生の男女計149名を対象に、2012年10月~11月にかけて、1日の身体活動量調査(歩数および消費カロリー)を行った。その結果、東京都の中学生の歩数の平均値に比べ、第一中学校の生徒の平均値が対象別に5%~28%低い傾向にあることが明らかとなった。身体活動量の低下は、運動不足による肥満などにもつながり、子どもたちの健全な発育・発達に影響するため改善することが求められる。また、この課題は第一中学校だけでなく、震災や津波の影響により、グラウンドに仮設住宅が建つなど、運動環境が制限されている他の学校でも同様の現象が生じている可能性も考えられる。

 「限られた場所でも行える運動プログラム」は狭い場所で実施でき、ペアで行えたり、複数の運動パターンを組み合わせられるなど、飽きずに継続できるような工夫もされている。今回作成した教本とトレーニングDVDは、大船渡市教育委員会から大船渡市の全中学校に配布され、活用されることが決まっている。また、2013年3月中には、岩手県教育委員会の許可を得て、スポーツ健康科学部から岩手県内の全中学校に配布することも予定している。

▼本件に関する問い合わせ先
 立命館大学広報課
 TEL: 075-813-8300

4060 スポーツ健康科学部から大船渡市へ教本・DVDを贈呈