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淑徳大学大学院総合福祉研究科附属心理臨床センターは11月30日(土)、精神障害に関する公開講座を開催する。これは、千葉市教育委員会の後援により行うもの。当日は今年5月に改訂された精神障害に関するガイドライン「DSM-5」(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)における変更点について、特に発達障害を中心に解説する。
また、当日は「淑徳大学社会福祉学会」も開催。ベトナムにおける庶民の生活や高齢者ケアの現状に関する視察報告などを行う。
淑徳大学大学院総合福祉研究科附属心理臨床センターでは、いじめや発達障害、職場や家庭の対人関係などの問題について地域住民の相談に応じているほか、子育てや高齢者支援に関する公開講座も随時行っている。
このたびの公開講座は専門職だけでなく、今後の教育や医療、福祉での変化に関心のある人を対象として開催する。当日は今年5月に改訂された精神障害に関するガイドライン「DSM-5」について解説。特に「広汎性発達障害」(PDD)から「自閉症スペクトラム障害」(ASD)への変更は何に重点を置いているのかを検討する。近年、未就学から成人に至るまで増加している発達障害について、社会情勢を踏まえて取り上げ、関わりにくさをめぐる悩みや成長の課題や家庭での問題を考えるきっかけとなることを目指す。
また、「淑徳大学社会福祉学会」も同日開催。「社会福祉実践活動における仏教の役割」をテーマに、ベトナムでの調査報告や特別講演を行う。
◆淑徳大学心理臨床センター公開講座 概要
【日 時】平成25年11月30日(土)16時00分~18時30分 (15時30分受付開始)
【場 所】淑徳大学 千葉キャンパス 15号館2階 201教室
【定 員】100名
【対 象】1.専門職の方々(教育・医療・福祉関係者) 2.大学院生 3.その他・関心のある方々
【講 師】
●講演1 心理臨床センター長・教授(精神科医・臨床心理士) 小川 恵
●講演2 心理臨床センター運営委員・准教授(臨床心理士) 黒田 美保
●講演1「DSM-5における変更点の総説―うつと発達障害を中心に―」
今年5月、ありふれた「現象」になったうつ病(大うつ病性障害)と発達障害への対応から、精神医学や心理臨床において使われる診断基準が、アメリカで「DSM-5」に改訂された。21世紀になり、日本人の1/15人がうつを体験し、子どもの1/10人が発達障害や学校での問題を抱え、企業の休職もメンタルが60%を超えている。既に、「精神障害」は特殊な弱い人の「障害」問題ではなく、私たち自身や家族など、身近な領域で出会う体験として理解し直すべき状況である。講演1では、大うつ病性障害での変更点と発達障害の扱い全般について、何が意図された変更なのか、今後の変化について展望し、教育・医療・福祉専門職の疑問に答えると同時に、日頃私たちが「精神障害」と思っていない未就学から成人までの問題の背景に、発達障害とそのグレーゾーンの領域が広がることへの理解を深めていく。
●講演2「広汎性発達障害から自閉症スペクトラム障害への変更の重点」
DSM5において、「広汎性発達障害」(PDD)は「自閉症スペクトラム障害」(ASD)へと概念が変更された。変更の概略は、アスペルガー症候群およびPDD-NOSの下位分類がなくなり、自閉症スペクトラム障害で統一されたこと、下位分類に代わり「重症度分類」が新設されたこと、診断基準が「対人コミュニケーションの障害」および「反復行動と興味の限局」となったことでの明確化である。講演2では、これらが何に重点を置いた変更か、その背景や目的、意味を検討する。ASDの視点は、幼児期における早期発見と早期介入が一定の効果を上げることを重視する。その役割を踏まえ、新しい診断基準に準拠しながら幼児期の特徴をどうとらえるかを考えたい。同時に、成人期においては、現在うつや不安障害などで一般精神科を受診する人たちの中の、背景にASDを持つ成人期のASDの人たちにどう関わり、支援していくのかも考えていきたい。
●参考HP
http://www.shukutoku.ac.jp/university/shisetsu/shinririnshou/openchiba/psy_guide130931.html
◆淑徳大学社会福祉学会 概要
【日 時】平成25年11月30日(土)10:00~18:00
【会 場】淑徳大学 千葉キャンパス 10号館202教室(〒260-0812 千葉県千葉市中央区大巌寺町200)
【大会テーマ】「社会福祉実践活動における仏教の役割」
【概 要】
大会受付 9:00~10:00
視察報告 10:05~11:05「ベトナムにおける庶民の生活と高齢者ケアの現状」
調査報告 11:15~12:15「ベトナム寺院等における社会福祉実践活動」
特別講演 13:30~14:30 宮城洋一郎氏(皇學館大学 名誉教授)
●演題「日本社会福祉史における前近代と近代をめぐる課題―長谷川匡俊先生の研究に学ぶー」
14:45~16:15 退任記念講演 長谷川匡俊先生
●演題「日本の福祉実践史における仏教の役割―前近代における実践(者)の系譜―」
終了後は懇親会を予定
▼本件に関する問い合わせ先
〒260-8701 千葉市中央区大巌寺町200
淑徳大学 広報室
TEL: 043-265-7340
http://www.shukutoku.ac.jp/
大学・学校情報 |
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大学・学校名 淑徳大学 |
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URL https://www.shukutoku.ac.jp/ |
住所 千葉市中央区大巌寺町200 |
淑徳大学は、社会福祉への関心が今日ほど社会的に高まっていなかった1965(昭和40)年に、時代を先取りして、社会福祉学部社会福祉学科の単学部単学科の大学として開学しました。その目的は、「社会福祉の実践を通じて『ひとりひとりの自立と社会の連帯』の実現に貢献しうる人材の育成」にありました。 また淑徳大学は、大乗仏教の理念を建学の精神としております。"together with him"の実践を通じての「理想社会の建設と真実な人間の育成」をめざすものです。 現在は千葉、埼玉、東京に4キャンパスを設置しており、2020年に創立55周年を迎えました。2023年度より、「総合福祉学部、コミュニティ政策学部、看護栄養学部、教育学部、地域創生学部、経営学部、人文学部」の7学部13学科へと発展し、さらに幅広い分野での学びを提供していきます。 |
学長(学校長) 山口光治 |