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【2023大学入試】1月14日・15日に大学入学共通テスト実施 対前年度3.4%減の51万2581人が出願

大学ニュース  /  入試関連

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今年で3回目となる大学入学共通テストが、今週末の14日・15日に実施される。新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行が懸念される中、入試シーズンを迎えることになりそうだ。

 昨年12月に受験票と共に配布された「受験上の注意」では、体調不良時の対応と不正行為に関することが昨年との違いとしてあげられる。試験当日に該当項目があると受験できない「健康チェックリスト」から、一部の項目が消え、「発熱」は37.5度以上から38度以上に変更された。発熱や咳の症状がある場合は、無理をせず追試験の受験申請をしてもらうことに変わりはない。また、昨年、スマートフォンとイヤホンを使用した不正が行われたことから、試験時間中机の上に置けるものが示され、電子機器は電源を切ることや、監督者の巡視についても明示された。

 23年度の国公立大入試は、難関大の人気が高い。京都大、大阪大、神戸大や、東京大は文科II類(経済)、理科III類(医)などが人気だ。大手予備校によると模試では中期や後期などでも増加が見られ、コロナ禍や円安、物価上昇など、家計不安の種がつきない現状から、国公立大に絞る志望者が多いようだ。

 さらに、22年度の平均点大幅ダウンを受けて、23年度は平均点が上がるとみられている。過去の大学入試センター試験では、平均点が上がると国公立大の出願が強気になり、下がると志望校のレベルを下げたり出願をあきらめたりする傾向があった。近年は、現役進学を重視する超安全志向が主流となっており、志望校のレベルを上げる受験生は多くなさそうだが、平均点が上昇すれば、志望通りに迷わず出願する生徒も多いだろう。

 昨年の共通テスト受験率は、過去最低だった第1回の21年度よりやや上昇したものの、以前の大学入試センター試験と比べると2~3ポイント低い。私立大では共通テスト利用方式の志願者数が減り、私立大専願者が年内入試や一般選抜を選択していることも理由のひとつだ。

 また、昨年11月、文部科学省は、コロナのために共通テストの本試験も追試験も欠席せざるを得なかった受験生が、個別試験で合否判定を受けられる措置を23年度は実施しないと発表した。22年度は、各大学に個別試験や追試、再追試で合否判定をすることを求めていたが、療養期間が7日間に短縮されたことなどが理由だ。

 なお、共通テストの追試験は本試験2週間後の28日・29日に実施される。急な体調不良の場合、本試験当日に試験場での受験申請も可能だ。