愛知学院大学

愛知学院大学の学生が提案した傘を自立させる便利商品「KASATATSU」が販売開始 -- 企画コンテスト「Sカレ」でプラン準優勝、スマイルキッズ株式会社と共同開発

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愛知学院大学(愛知県日進市、学長:引田弘道)経営学部油井毅講師のゼミとスマイルキッズ株式会社(大阪市東成区、代表取締役:原壯太)はこのたび、傘を自立させられる便利商品「KASATATSU」を共同開発した。これは、学生を対象とした企画コンテスト「Sカレ(Student Innovation College)2022」(※)において、「暮らしに役立つ便利商品」のテーマ1位、全体でもプラン準優勝を獲得したアイデアを基にしたもの。傘の石突に取り付けることで、傘を自立させることができる。5月22日に意匠登録出願を完了(意願2023-10360)し、5月26日から同社販売サイトで販売される。価格は1,500円(税別)。

 愛知学院大学経営学部油井ゼミの浦野実咲さん、坂晃成さんは、マーケティングを学ぶ学生による企画コンテスト「Sカレ(Student Innovation College)2022」に参加。旭電機化成株式会社の提供したテーマ「暮らしに役立つ便利商品」において、傘を自立させる装置「KASATATSU」のアイデアを提案し、テーマ1位を獲得した。全体でもプラン準優勝に輝き、商品化が決定。今後は、SNSでのプロモーションも展開していく。

■「KASATATSU」開発の経緯
 学生らは身近なペインポイントを観察することから始め、「大学の講義中、傘の置き場所に困る」という実体験から問題の着想を得た。
 学内外のインタビューでは「傘立てがあれば利用する」と答えた人がほとんどだったが、その中の多くが「盗まれないか心配で傘を自分のそばに置いておきたいけれど、濡れたり倒れたりする」ことを不便に感じているという現状を知った。

 この問題を深掘りしていくと、以下のように、傘を持っていても両手を使いたいシーンがあることがわかる。

・カバンから物を取り出す時、両手を使いたいけれど、傘を持っているので片手しか使えない。
・駅で切符を買う時、両手を使いたいけれど、傘を持っているので片手しか使えない。
・ゲームセンターでプレイする時、両手を使いたいけれど、傘を持っているので片手しか使えない。
・本屋さんで立ち読みする時、両手を使いたいけれど、傘を持っているので片手しか使えない。

 また、傘を乾かすときにも下記のような困りごとがある。

・家で傘を乾かしたいが、開いた傘はスペースをとるので置き場所に困る。
・濡れた傘を立て掛けておくと、壁まで濡れてしまう。
・傘をそのまま立て掛けておくと床が濡れる
・傘立てに入れていると間違って持っていかれた。

 さらに開発途中では、傘袋の削減に貢献したいというアイデアもあり、こうした問題を解決するために「KASATATSU」は誕生した。

■傘を自立させる便利商品「KASATATSU」
 傘の石突に取り付けることで傘を自立させられる便利商品。自立するため両手が使え、さらに外出先で傘の置き場に困らないという利点がある。自立機能を保持したまま軽量化するために改良を重ね、重さ約50gと傘をさす際にも負担が少なくなっている。また水受けを備えたことで、傘袋なしで雨水がしたたり落ちないよう工夫されている。
 2023年5月22日には意匠登録出願を完了した(意願2023-10360)。

<商品概要>
・商品名: KASATATSU
・販売価格: 1,500円(税別)
・サイズ: 約4.5×8.5×7.5cm(石突対応サイズ:直径約1.5~1.7cm、長さ3cm以上)
・重量: 約50g
・材質: シリコーンゴム
・販売元: スマイルキッズ株式会社
・販売場所: スマイルキッズ株式会社販売サイト( https://asahi-electro-chemical.com/products/smile-kids/ )ほか、Amazon、楽天市場など
 *スマイルキッズ株式会社は2022年7月1日、旭電機化成株式会社から分社化

■油井ゼミチームメンバーのコメント
<リーダー・浦野実咲さん>
 Sカレの活動を通してさまざまな"初めて"を体験し、知識の向上はもちろん、人としての自身の大きな成長を実感しております。人々の潜在的なニーズを解決するデザイン思考のプロセスは、生活する上での新しい視点に気づかせてくれました。多くの方々にお力添えを頂き創り出した商品が皆様の手に届き、暮らしの中でお役に立てることを願っております。

<坂晃成さん>
 大学内には傘立てがなく、講義中は傘が乱雑に置かれています。そんなキャンパス内の身近な困りごとに着目し、誰もが使う傘の問題を突き詰めていきました。傘の置き場所について調査すると、幅広い年代で傘の置き場所に対する問題を抱えていることが分かりました。ユーザーインタビューでは「傘立てに入れても盗まれないか心配」という声もあり、自分のそばに置いておける傘が自立する装置の開発に着手しました。

●スマイルキッズ×Sカレ商品開発プロジェクト SNS
【Instagram】 https://instagram.com/student_innovation_college?igshid=YmMyMTA2M2Y=
【Twitter】 https://twitter.com/smilekids_s
【TikTok】 https://www.tiktok.com/@smilekids_s

●愛知学院大学経営学部油井ゼミ
 https://vanddlab.wixsite.com/aburai-zemi

(※)Sカレ
 実際に商品化を目指す商品企画のゼミ対抗インターカレッジで、各大学の3年生が対象となる。企業から提示されたテーマの商品企画をFacebookで公開し、「いいね!」で支持を集め、コメントで改善し、発売を目指していく(企業・テーマは複数あり)。
 各チームは10月に開催される「秋カン」でコンセプトを競い、12月の「冬カン」で最終プランを報告し、商品化権を競い合う。そして、次の秋カンでは発売実績に基づき、総合優勝を争奪する。
 2022年度は民間企業8社が参画し、31大学36ゼミ168チーム531人の3年生が参加した。
【URL】 https://s-colle.ws.hosei.ac.jp/

▼取材に関する問い合わせ先
<愛知学院大学>
 総務部総務課 加藤、酒井、山本
 TEL: 0561-73-1111(代)
 E-mail: somu@dpc.agu.ac.jp
<スマイルキッズ株式会社>
 TEL: 06-6976-1371