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法政大学今井龍一教授らと前田建設工業の取り組みが「令和7年度 インフラDX大賞 国土交通大臣賞」を受賞 ― マインクラフトを活用したボクセル型インフラデジタルツインの構築 ―

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2025年12月17日に国土交通省が発表した「令和7年度 インフラDX大賞」において、法政大学(デザイン工学部都市環境デザイン工学科 教授 今井龍一、社会空間情報科学研究所 大学院特任研究員 中村健二、塚田義典、寺口敏生)が、前田建設工業株式会社(本店:東京都千代田区、社長:前田操治、以下「前田建設」)と共同で取り組んできた「ボクセル型インフラデジタルツインの構築」が“国土交通大臣賞”を受賞しました。

※「インフラDX大賞」とは
 国土交通省は、建設現場の生産性向上に関するベストプラクティスの横展開に向けて、平成29年度より「i-Construction 大賞」を実施。また、令和4年度からは「インフラDX大賞」と改称し、インフラの利用・サービスの向上といった建設業界以外の取り組みにも募集対象を拡大している。

■取り組み概要
 本取り組みは、世界的に親しまれているビデオゲーム「Minecraft(マインクラフト)」のボクセル型空間表現を社会インフラ分野のデジタルツインへ応用し、専門知識を要しない直感的なインフラ管理・活用システム(以下、「本システム」)として構築をしました。
 ボクセル型空間に工事成果品や国土交通データプラットフォーム(DPF)等のオープンデータを直接取り込み、点群データおよびBIM/CIMモデルとシームレスに統合することで、施工計画・維持管理業務の効率化を実現するとともに、教育教材としても活用可能なプラットフォームを提供します。

■「ボクセル型インフラデジタルツインの構築」の特長
 本システムには、以下の特長があります。

①誰でも直感的に操作できるユーザーインターフェースにより、若手から熟練技術者までの円滑な情報共有と意思疎通を実現。
②工事成果品・オープンデータを直接活用することで、建設生産プロセスの高度化・省人化・生産性向上に寄与。
③点群データとBIM/CIMモデルの統合管理により、i-Construction 2.0の高度化に貢献。
④教育分野への展開を通じて、次世代人材育成および担い手確保への寄与が期待される。
⑤ゲーム型UIの採用により、全国・多分野へ展開可能な高い汎用性と波及性を有する。

 なお、本システムは、阿蘇立野ダム建設事業および福島県白河市 Atos Village において導入事例があり、直感的操作に基づく汎用性が認められています。

■今後の展開
 法政大学および前田建設は、本システムを以下の項目へ広げ、「誰もが直感的に扱えるインフラDX基盤」として社会実装の加速を図っていきます。
・ 地方公共団体におけるインフラ管理DXへの活用
・ 教育機関および研修機関での教材利用
・ 建設業界全体への普及展開 など

▼本件に関するお問い合わせ先
【研究内容に関するお問い合わせ先】
 デザイン工学部 教授 今井龍一
 E-mail:imai(at)hosei.ac.jp

【取材に関するお問い合わせ先】
 法政大学総長室広報課
 TEL:03-3264-9240
 E-Mail:pr(at)adm.hosei.ac.jp

※(at)は@に変更してください

20251224_1.png ビデオゲーム「Minecraft(マインクラフト)」のボクセル型空間表現を社会インフラ分野のデジタルツインへ応用