大学通信

最先端の研究成果で社会貢献 注目を集める「大学発ベンチャー」

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近年、産学連携などを通じ、大学の研究や教育など知的成果を社会に還元することが求められている。中でも、大学の研究成果を基に企業を設立する「大学発ベンチャー」は、今後の日本経済をけん引する“イノベーションの担い手”として期待を集めている。企業として得た利益を学生に還元したり、特許を取ることによって研究者のモチベーションを高める効果もあるようだ。
【北海道医療大学、日本工業大学、青山学院大学、神奈川大学、龍谷大学】

 北海道医療大学(北海道石狩郡)薬学部・堀田清准教授は、同大初のベンチャーとなる株式会社「植物エネルギー」を設立。従来から研究に取り組んできた「すずしろの花」という無添加石けんを商標登録・販売している。「すずしろの花」は、有機栽培ダイコンの葉、食用のオリーブ油、パーム油、パーム核油などの食べられる材料だけを使い、防腐剤などの化学物質は一切入っていない。そのため、アトピー性皮膚炎の方々からも好評を得ている。
http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=1055
 
 日本工業大学(埼玉県宮代町)の産学連携企業教育センターには、共同研究企業や学内創業者が利用できる「インキュベーションルーム」があり、現在3社が入居している。中でも、柳澤章学長が自ら開発した金属繊維製造技術と、ベルギーの国際的鋼線メーカーであるベカルト社との共同出資で設立した「ベキニット社」は順調に発展している。
http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=1053)
 
 青山学院大学(東京都渋谷区)は、次世代経営や国際社会におけるリーダーとして活躍できる人材開発を目指し、主に「教育・研修プログラム活動」と「コンサルティング業務」を担うベンチャー企業「青山学院ヒューマン・イノベーション・コンサルティング株式会社」(略称:Aogaku Hicon)を、学校法人青山学院と青山学院大学教員等の共同出資により設立した。青山学院共同出資による会社設立は、今回で3件目となる。
http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=776
 
 神奈川大学(横浜市神奈川区)発のベンチャー企業「未来環境テクノロジー株式会社」は、「三相乳化技術」の研究開発を行っている。「三相乳化技術」は、界面活性剤の代わりになる画期的な乳化方法として、広範囲の産業分野に応用できる。現在は約15社と、この技術を活かした新研究・開発のプロジェクトを進めている。
http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=1060
 
 龍谷大学(京都市伏見区)は、私立大学では初となるレンタルラボ(インキュベーション施設)を大学内に設け、中小企業・ベンチャー企業の支援を重視した産学連携事業を展開している。理工学部 大柳満之教授が同大レンタルラボを卒業した「ゼロワンプロダクツ株式会社」(樋口伸一社長、大阪市)らと共同開発した天然木織物は、第3回「ものづくり日本大賞」経済産業大臣賞に選ばれた。
http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=1068