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千葉工業大学が、福島第一原発に新たに投入する過酷災害対応ロボット「Rosemary(ローズマリー)」を発表

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千葉工業大学はこのたび、放射線量が高い福島第一原子力発電所の原子炉建屋内に新たに投入する過酷災害対応ロボット「Rosemary(ローズマリー)」を発表した。これは現在投入されている「Quince(クインス)」の運用の中で得られた知見を実装した後継機である。

 千葉工業大学らのグループが開発し、ロボカップ世界大会などで数々の栄光を手にしてきたレスキューロボット「Quince(クインス)」は現在、災害対応ロボットとして改良され、福島第一原発に投入されている。

 こうした中、同大はその後継機となる過酷災害対応ロボット「Rosemary(ローズマリー)」を発表した。外観上の相違は少ないが、従来のQuinceより稼働時間が2時間延長。プラグイン充電方式の採用により、バッテリー交換時の被ばく量を大幅に軽減できる。また、積載重量を増加し、より重い資材の運搬作業や作業用アームの搭載などを可能としている。Quinceの原発運用で得られた知見を実装し、機構的に完成された形態となっている。

◆QuinceとRosemaryの主な相違点
(・項目 Quince:Rosemary)
・重量(バッテリー搭載)  26Kg:42kg
・稼働時間 3時間:5時間
・充電方式 バッテリー交換:プラグイン充電
・メンテナンス 3~6ヶ月以内:3年以上不要
・ペイロード(積載重量) 20kg:60kg
・通信ケーブル 全自動縦巻き:全自動横巻き

(参考資料)千葉工業大学が7月12日に行ったプレス発表の配布資料などはこちら
 http://www.furo.org/ja/robot/rosemary/index.html

(参考記事)千葉工業大学らのグループが災害対応支援ロボットQuinceを開発──4月28日にプレス発表会を開催
 http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=1737

千葉工業大学らのグループが開発した緊急災害対応ロボット「Quince(クインス)」が福島第一原子力発電所に向けて出発決定
 http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=3026

千葉工業大学らのグループが開発した災害対応ロボット「Quince(クインス)」が福島第一原子力発電所2号機原子炉建屋に投入
 http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=3078

千葉工業大学が7月18日のオープンキャンパスで、災害対応ロボット「Quince」を公開――福島第一原発では放射線量測定に投入
 http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=3140

※千葉工業大学では2003年6月に、最先端のロボット技術により、人々の文明・文化の進歩に貢献できるような活動を目指す「未来ロボット技術研究センター・fuRo」を設立。アスリートロボットとも言われる高い運動性能を持つ小型ヒューマノイド「morph」シリーズをはじめ、未来の乗用車のプロトタイプである「Hallucigenia01」や、その後継機の「HallucII」、操縦コックピット「Hull」や可搬重量世界最大級の大型二足歩行ロボット「core」など、世界最高レベルのロボット開発やシーズ育成、ニーズ開拓に取り組んでいる。

▼本件に関する問い合わせ先
 千葉工業大学 未来ロボット技術研究センター(fuRo)
 担当: 先川原(さきがわら)
 TEL: 047-478-0567