大阪工業大学

日本初「ロボットサービス・ビジネススクール」に向けた調査を開始――大阪工業大学を拠点として、「ロボットサービス」のイノベーションを目指す

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NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)は、我が国ロボット産業の競争力の強化を目指し、大阪工業大学を拠点として、日本初の「ロボットサービス・ビジネススクール」の運営に必要な技術的手法等に関する調査を実施する。

 この調査では、新たな「ロボットサービス・ビジネス」の発掘やロボット産業の活性化に向け、大阪工業大学がある大阪市旭区の千林商店街における移動ロボットの実証試験等を通じて、「付加価値の高いロボットサービス」のデザイン(※1)を調査。また、ロボットサービスの「サービス設計プログラム」や「教育・人材育成プログラム」を構築し、2017年に開校予定の同大梅田キャンパスの「ロボティクス&デザインセンター」の新カリキュラムとしての導入を目指す。

(※1) 「デザイン」の意味を、「形を描き、機構を設計すること」に留めず、多くの方が利用できるデザインであるユニバーサルデザインや自ら使いたくなるデザイン、新しい付加価値の高い製品やサービスについて、そのコンセプト、使い方、意義等を含めて設計し、社会に提案するデザイン・ドリブン・イノベーションにまで広げて、ニッポン流のロボットサービスを提案します。

(1) グローバルなロボットサービスのイノベーション創出に関する調査
 介護・福祉分野へのロボット導入を先駆的に推進するデンマークを産学連携のモデルとしつつ、移動ロボット(下記(3)を参照)等を題材とした地元商店街(大阪市旭区の千林商店街)での実証試験等を通じて、ニッポン流のきめ細かく、ユーザーフレンドリーで、付加価値の高いロボットサービスをビジネスとして発掘、創出、活性化、定着させるための条件、運営ノウハウ等を調査する。
 さらに、産学連携についてはデンマーク(デンマーク大使館、南デンマーク大学)、デザインやビジネススクールの運営についてはアメリカ(スタンフォード大学)やドイツ(ミュンヘン工科大学)とも協力して、ロボットサービスをビジネスとして定着させるための体系的な整理として、「イノベーション創出プログラム」を設計する。

(2) ロボティクス等の多様な専門分野に係るデザイン思考に関する知見の調査
 上記(1)の調査で得られた知見をベースに「デザイン」の観点から付加価値の高いロボットサービスやその意義、課題等を明確にし、必要な機能や外観、ユーザーインタフェース等のラピッドプロトタイピング(敏速な試作品製作)、製品アピール、製品やサービスの改良等に関する知見を得る。デザイン思考に関するこれらの活動を通じて、ロボットサービスをビジネスとして定着させるための体系的整理を行い、「教育・人材育成プログラム」を構築する。

(3) グローバル連携、異分野人材との連携・融合に関する調査
 移動支援型ロボットや超高齢社会を元気にすることが期待される遠隔情動コミュニケーションロボットなどを題材として、企業、行政、ユーザー、地元商店街(地域の一般市民を含む)と協力して、デザイン面からのロボットサービスを創出するためのプロジェクトマネジメント手法、イノベーションを起こすリーダーや人材の育成方法、新規事業の出口戦略の在り方等を調査する。

 上記(1)~(3)の取り組みは、NEDOのロボットプロジェクトのマネジメント力強化のために利用しつつ、2017年開設予定の大阪工業大学梅田キャンパスのロボティクス&デザインセンターの新カリキュラムへ反映する。

▼内容についての問い合わせ先
 NEDO ロボット・機械システム部 担当:坂本、石倉、真野
 TEL: 044-520-5241

 大阪工業大学工学部事務室 担当:西川、森本
 TEL: 06-6954-4419

▼その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先
 NEDO 広報部 担当:坂本、佐藤(丈) 
 TEL: 044-520-5151 
 E-mail: nedo_press@ml.nedo.go.jp 

5904 千林商店街の協力によるロボット利用の実証試験

5905 市民や学生、社会人を対象とした「ロボットサービス・ビジネススクール」のイメージ

5906 調査概要