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北里大学相模原キャンパスに海洋生命科学部の新たな学びの場~「MB号館」が完成

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北里大学相模原キャンパスでは、「MB号館」が竣工した。この新棟は、昨年の東日本大震災により被災した三陸キャンパスの学生が相模原キャンパスで学ぶために建設された。震災直後の平成23年4月に計画がスタートし、本年8月31日に竣工式が執り行われた。環境にも配慮した校舎で、9月の後期授業から使われ始める。

 新棟「MB号館」は、研究・実験・事務・共用エリアを機能的に配置しており、各階の設備スペースに余裕を持たせることで、将来の設備増強を容易としている。

 同館はキャンパスの北端にある駐車場エリアに建設され、キャンパスのアイストップとなるよう、メインストリートから見える部分は全面ガラス張りになっている。学内の新たな顔にふさわしい外観づくりを意識し、ガラス面の水平庇に学部カラーのマリンブルーを用いた。

 1階エントランスホールには、「復興への激励」として片岡鶴太郎氏から贈られた「海の生物の版画」が飾られ、学生たちが管理する「ミニ水族館」・「標本展示室」も配置されている。1階東側には、研究室ごとにテーマとしている海洋生物を飼育している水槽がある。約20トンの海水用受水槽を設置し、各水槽及びミニ水族館のバックスペースに海水を供給する仕組みになっている。
 ※「ミニ水族館」はまだ移転が完了していないため、オープンはもう少し先になる。

 2階は教室エリア、3~5階は研究及び実験エリアになっている。その時々に変化するテーマに対応するため、建物の北側にメカニカルバルコニー、中央にユーティリティ専用シャフトを設置し、実験ユーティリティの可変性を向上させた。研究室の汚染空気を他エリアに流さないよう、換気システムにも工夫をしている。
 
 また環境に配慮するため、様々な省エネ技術を導入。屋上にはソーラーパネルを設置して建物の使用電力の約1割をまかなう。大教室及び交流ロビーにLED照明を用いて明るさを演出することで、照明機器の数を半減させた。海洋生物を扱っているため、夏の南陽対策として、南側外観は日射を遮蔽し熱負荷を低減させる設計になっている。

 「震災後1年半で授業ができる新校舎を完成させる」ことがこのプロジェクトの目標だった。
 基本設計段階から施工部署に参加してもらい、さまざまなアイデアを設計に取り込むことで、工期を短縮。海洋生命科学部・北里大学と建設会社で毎週打ち合わせをし、設計から施工までに15カ月間という短期間で約2900坪の新校舎を完成させることができた。

▼本件に関する問い合わせ先
 北里大学海洋生命科学部
 〒252-0373 神奈川県相模原市南区北里1-15-1
 Tel:  042-778-7905
 Fax: 042-778-5010
 URL:  http://www.kitasato-u.ac.jp/mb/

3500 MB号館 外観