大学通信

エコキャンパス(下) 地域との連携プレー!広がる大学のエコロジー活動

ニュース特集  /  ニュース特集

  • ★Facebook
  • ★Twitter
  • ★Google+
  • ★Hatena::Bookmark

大学が取り組むエコロジー活動の中には、地域との連携を図ったものも多い。学内外にこだわらず、地域全体で環境問題に取り組もうとする姿勢は、新たな発展をも生み出す可能性を秘めている。【文教大学、玉川大学、法政大学、神奈川工科大学】

 文教大学湘南キャンパス(神奈川県茅ケ崎市)では、主に国際学部のエコキャンパス活動グループが中心となり、キャンパスのエコロジー化を目指している。もともとはキャンパス内のゴミの組成調査から始まったこの活動だが、現在ではキャンパス内にとどまらず、近隣の小学校で省エネを考える環境教育を行うなど、地域社会ともつながりを深めている。地域住民にもそれらの活動は高く評価されているという。
( http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=324 )

 玉川大学(東京都町田市)では、環境教育指導者としての独自の資格「環境エデュケーター」の学生で構成される『学生環境保全委員会』が、玉川学園の小学5年生の環境教育をサポートしている。7月のテーマは「水」。水と森林と野生生物、そして人間とのつながりや、植物が雨水に与える影響などを楽しくわかりやすく理解できるプログラムを実施した。
( http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=290 )

 法政大学(東京都千代田区)は立地条件の異なる3キャンパスの特性を活かし、学生と教職員がさまざまな環境改善活動を展開している。市ケ谷キャンパスでは屋上スペースを利用してサツマイモの水気耕栽培、多摩キャンパスでは学内の調整池でゲンジボタルの再生、住宅地に囲まれている小金井キャンパスでは、毎月1回実施している「一斉清掃」に取り組む。地域と関わる貴重な機会であるこの活動には、毎回学生だけでも40人ほどが参加しているという。
( http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=318 )

 地域との連携は、キャンパスのある地元のみとは限らない。
 7月の北海道洞爺湖サミットを記念し、5月25日に記念イベント「洞爺湖マラソン」が開催された。マラソンの先導車を含む6台の車の燃料として使われたのは、神奈川工科大学(神奈川県厚木市)が精製したバイオ燃料だ。このバイオ燃料は、同大の学食等で使用された食用油や、洞爺湖町民から回収した食用油をもとに精製したもの。当日は同大のエコ活動推進チームの学生5人が、地元の洞爺高等学校の生徒たちと一緒になってボランティア活動に励んだ。
( http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=225 )
 また、同大は6月に“エコ”をメインコンテンツとした大学情報番組『ECO-KAIT』(ブロードバンド放送局)を開局した。学生チームが主体となって、同大のエコ活動に関する話題をはじめ、音楽や学生生活など楽しく役立つコンテンツをインターネットから提供。学内でトーク形式による公開収録を行っており、既に2回分の番組がインターネット上で視聴できる( http://www.kait-bb.net/ )。
( http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=226 )

 地域との連携で行うエコロジー活動は、地球環境のためだけではなく、地域住民との親交も深められるという効果もある。また、地域の子どもたちが環境問題に関心を持つ機会にもなっているようだ。学内での小さな「エコの輪」が、地域との連携により広がっている。