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戸惑う新入生をバックアップ! 大学で学ぶための基礎作り「初年次教育」

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せっかく希望の大学に入学しても、授業についていけずに戸惑う学生が少なくないようだ。近年、そうした新入生を対象に、初年次教育を実施する大学が増えている。
【聖学院大学、日本工業大学、ものつくり大学、玉川大学、法政大学、大阪学院大学】

 高校までは「受け身」の授業であったのに対し、大学では自主的な学習態度が求められる。その切り替えがうまくいかずに戸惑う新入生に対し、多くの大学が初年次教育を取り入れている。ノートの取り方やレポートの書き方などの学習面にとどまらず、大学の特色を伝えるもの、学生同士のコミュニケーションを図るものなど、内容は多彩だ。

 聖学院大学(埼玉県上尾市)では、推薦入試やAO入試等で入学手続きを終えた入学予定者(希望者)を対象として、2~3月に「入学前準備教育」を実施している。9年目を迎える今年は新たに“English Day”を導入。これは、11日間にわたって行われる同プログラムのうちの丸1日、ネイティブの英語教師と接し、自己紹介や歌やゲーム等を通して「生きた英語」に親しむというものだ。
( http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=643 )

 日本工業大学(埼玉県宮代町)では、「思いやりある不親切さ」をキーワードに、初年次教育『大学での創造的学び』を実施している。あえて大教室で多人数での授業設定をし、できる限り板書はせずに口頭で授業を進行する。「先生に教えてもらう」気持ちから「自分でなんとか学ぼう」とする姿勢に変化させるのが狙いだ。
( http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=698 )

 ものつくり大学(埼玉県行田市)では、各学科で趣向を凝らしたユニークな授業「フレッシュマンゼミ」を展開している。製造技能工芸学科では、少人数グループに分かれた学生たちが、1台の「からくりマシン」を作り上げる。一方、建設技能工芸学科では、同じく少人数グループで、地元行田市に点在する蔵(歴史的建造物)を1日がかりでめぐる「蔵めぐりスタンプラリー」に参加し、独自のレポートを作成。これらは実際の「ものづくり」に触れる効果とともに、学生同士のコミュニケーション向上にもつながっている。
( http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=667 )

 玉川大学(東京都町田市)は、全学部の入学生を対象とした一年次教育プログラムを、2005年度から必修科目として導入している。2009年4月には、さらなるステップアップを目指した「二年次教育プログラム」をスタート。一年次教育での学びを補完するのではなく、一年次教育で修得したアカデミック・スキル、スチューデント・スキル、ソーシャル・スキルをよりレベルアップさせる「上級編」である。
( http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=691 )

  法政大学(東京都千代田区)FD推進センターでは、WEB上で文学部心理学科の初年次教育科目である基礎ゼミ(担当:藤田哲也教授)をモデル授業として公開している。時間割が合わなかったり遠方在住で授業に出席が困難な学生も閲覧できる。
( http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=693 )

 大阪学院大学(大阪府吹田市)では、「入学前教育」や各種「サポートプログラム」を展開している。大学全般に関する疑問・質問を受け付ける電話・メールの相談窓口を設けるほか、新入生同士や教職員・在学生と交流が可能な参加型イベント、入学前から図書館で閲覧・貸出が可能。4月からの入学予定者が一日も早く大学の学修や生活に慣れ、目的意識を持って大学生活を送れるよう、多くのサポートプログラムを実施している。
( http://www.u-presscenter.jp/modules/bulletin/index.php?page=article&storyid=712 )