東京家政学院大学

人間福祉学科の学生がプロデュースした地域連携事業「はなむすび」が、7月15日に鶴川で開店――東京家政学院大学

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東京家政学院大学人間福祉学科の学生が、7月15日(水)午後4時からリレイス鶴川でコミュニティサロンを開店する。「いろいろな年代のひとと食事をしながら話をして、私は“一人ぼっちではない”と確認する場」を創り出そうというプロジェクト“はなむすび”。当日は、高齢者・学生がレシピを考え、一緒に調理した料理を一緒のテーブルで食べて語り合い、「つながる喜び」が得られるように一つのスペースを作り上げる。

 東京家政学院大学(学長:天野正子、所在地:東京都町田市相原町2600)の学生4人が、7月15日(水)午後4時から6時、リレイス鶴川(町田市能ケ谷360‐1)でコミュニティサロンを開店する。人間福祉学科の4年生6名が「いろいろな年代のひとと食事をしながら話をして、私は“一人ぼっちではない”と確認する場」を創り出していこうというプロジェクト“はなむすび”を結成、社会福祉法人悠々会、株式会社リレイス鶴川、NPO法人ひとりとみんな、株式会社グリーベルの協力・連携を得て開店の運びとなったものだ。
 当日は、高齢者・学生がレシピを考え、一緒に調理した料理を一緒のテーブルで食べて語り合い、「つながる喜び」が得られるように一つのスペースを作り上げる。そしてその先に高齢者のお孫さんの参加も視野に入れている。

≪出発は「理想のデイサービスとは?」という問いかけ≫
 人間福祉学科の授業“社会福祉施設運営論”の演習では、「利用者本位のサービスを提供するために求められるもの何か」を社会福祉施設の歴史、制度、現状、課題、展望に触れながら考え、特に新しい施設の流れに注目しながら今後の施設サービスのあり方を検討していく。テーマは「理想のデイサービスを作ろう!」だ。
 どんな組織でも、前例重視やマンネリ化、新しいことへの躊躇が起こりがちだ。それは介護や福祉の世界も変わらない。利用者は一人ひとり異なり、時代や環境さらにはそれに携わる人々が変化していく中で求められるのは、新しい視点や発想だが、そうした分野での活躍を希望する若い人材を育てる大学も、実は理論・技術を現実の状況への展開に新しさを加えきれていなかったかもしれないという反省があった。社会が大きく変化しているにも関わらず、大学も現場も地域のそしてそこに住む人々のニーズをつかみきれないまま、従来から続けられてきたサービスをただ踏襲し続けてきたことに、大きな問題があったのではないか。
 では一体、この問いに対して何ができるだろうか。
 “社会福祉施設運営論”の演習はそうした課題への解答であったと言える。学生がチームに分かれ3週間をかけた作業は、理想を実現する現実性と予算を含めた採算性も併せて要求され、プロの審査を受けることになった。

≪背中を押した専門家のひとこと≫
 社会福祉施設運営論の演習では、学生による「理想のデイサービス」の企画・提案を、授業に参画する施設経営者をはじめとした外部の専門家によって審査を受ける。今回のプロジェクト“はなむすび”によるコミュニティサロンもそうした提案によるものだ。コンセプトである“学生らしい、高い志のある”サービス、いかにも東京家政学院大学らしい取り組みが高い評価を得、「是非とも現場で実践してほしい!場所も提供したい」と熱いメッセージを受けたことが学生の背中を押して実現したものである。

 ■社会福祉法人悠々会・陶山慎治理事長の話
 施設運営に携わるものとして、4年制大学で福祉を学ぶことの意味は大きいと考えています。単に福祉の技術・知識を身につけるだけではなく、福祉に関わる社会・法律・制度を理解して、福祉への思いを施設運営や新たなサービスの開発・提供につなぐ発想ができるからです。それに加えて東京家政学院大学は、家政学の伝統校として生活・くらし・文化・福祉を対象としてきた大きな強みがあります。
女性高齢者のもつ衣食住の伝統・文化・女性らしさは、人生=生きていく価値=そのものであり、それをたとえばデイサービスの中で若い世代が継承していくことは社会的にもとても大切なことなのです。
今回の「はなむすび」プロジェクトでは「お孫さんと一緒にご飯を食べませんか?」「ご飯を食べながらいろんな世代の人とお話しませんか?」と語りかけています。世代を超えた“通訳”になろうという意思です。
 4年前から東京家政学院大学の授業に“実際に福祉に携わる側”から関係を持っていますが、家政の大学の女子大生ならではの、たとえば料理にしても服飾にしても、新たなデイサービスの切り口になっていきます。中国人留学生から「薬膳」を提供しようというアイデアもありました。
 はなむすびプロジェクトは「私たちにできるもの」を具体化してくれたと思います。

≪高齢者が孫を連れて来てくれたら、うれしい≫
 「食べること」はどの年代でも共通だが、食べ物そのものも、調理の仕方も時代によって違いがある。若い人には当たり前のデザートも、高齢者にとっては珍しい口にしたことのない“新食品”かもしれない。調理法も同様だ。
 一緒に調理し、一緒に食べることで情報が共有され、世代を超えた信頼関係が作られて、相互の相談も生まれるだろう。仕掛け人でもある学生は、高齢者にとっては孫の世代。この取り組みの中で、家族を超えたコミュニティが育っていったらうれしいというプロジェクトだ。

≪メインディッシュは“変わり種ギョウザ”≫
 当日の料理は5種類の変わり種ギョウザだ。具は、「普通」、「えび」、「肉じゃが」、「チーズ」に「チョコレート」! これにサラダ、スープ、ご飯にデザートがついて1500円の予定となっている。


■連携・協力先
 社会福祉法人悠々会: 陶山慎治理事長、町田市能ヶ谷3038-1、042-737-7288
 株式会社リレイス: 町田市能ケ谷360-1
 NPO法人ひとりとみんな: 樋口尚美代表、 higuchi@hitori-minna.com
 株式会社グリーンベル: 林部長

▼本件についての問い合わせ先
 東京家政学院大学
 入試広報課 森田
 Tel: 042‐782-9412
 Fax: 042-782-1711
 E-Mail: morita@kasei-gakuin.ac.jp
 所在地:〒194-0292
       東京都町田市相原町2600