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千葉工業大学らのグループが災害対応支援ロボットQuinceを開発──4月28日にプレス発表会を開催

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このたび、国際レスキューシステム研究機構、千葉工業大学、東北大学を中心とするグループは、地下街や高層ビルにおける危険物質漏洩や化学剤によるテロなどCBRNE災害の際に、救助活動のための情報収集を行う「災害対応支援ロボットQuince(クインス)」を開発。4月28日(水)11時より、千葉工業大学芝園キャンパスにてプレス発表会を開催する。

 今回の「災害対応支援ロボットQuince」開発は、NEDO戦略先端ロボット要素技術開発プロジェクトの一環として、2006年度より研究開発を重ねてきた成果である。災害が発生し危険性が高い地下街を、遠隔操作により高速走行し、要救助者の位置の特定や状態の検査、災害状況の情報収集を行う。

 Quinceは、階段や瓦礫などを含む災害空間における高い走行性能、災害空間での活動や汚染物質除去に不可欠な防塵防水、予期せぬ落下時でも機能を持続できる耐久性を有している。搭載カメラによる映像や音声に加え、物体や空間の3次元形状を計測する機能を持ち、複数台のQuinceからの情報を統合して記録することが可能。操縦を容易にするため、走行路の空間の3次元形状を表示したり、階段や瓦礫上を自動走行する支援機能を有している。
 基本機能とオプション機能を分けることによって、災害現場の状況に応じた構成を取ることが可能であり、走破性能や低床性が重視される現場と、高度なセンシングを必要とする現場の両方に対応することができる。

 これまでに開発してきたさまざまな機能を順次搭載していき、全国の消防との協力の下、今年度末には実戦配備を可能にする計画である。また、性能試験のためにロボカップ世界大会(シンガポール、6月19~25日)のレスキューロボット部門に出場し、NIST/ASTM災害対応ロボット訓練大会(米国テキサス州Disaster City、会期未定)で米国災害対応庁(FEMA)隊員による評価を行う予定である。

 なお、本件に関するプレス発表会の概要は下記の通り。

・日 時: 2010年4月28日(水) 11:00~
・場 所: 千葉工業大学 芝園キャンパス 11号館3階
      (千葉県習志野市芝園2-1-1)
・内 容: 災害対応支援ロボットQuince開発の説明、デモンストレーション、質疑応答

▼本件に関する問い合わせ先
 千葉工業大学未来ロボット技術研究センター
 室長 先川原(さきがわら)
 TEL: 047-478-0567
 FAX: 047-478-0568
 E-mail: saki@furo.org