大阪工業大学

デジタルデバイド問題解消へ向けた新しいアプローチ――大阪工業大学などが異種無線信号の光ファイバ伝送実証実験を開始

大学ニュース  /  先端研究  /  産官学連携  /  IT情報化

  • ★Facebook
  • ★Twitter
  • ★Google+
  • ★Hatena::Bookmark

大阪工業大学は、総務省戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE)の支援を受け、大阪大学、情報通信研究機構および近鉄ケーブルネットワーク株式会社と共同研究「デジタルデバイド解消のための放送・通信融合サービス提供技術の研究開発」を行っている。そしてこのほど、奈良県吉野郡野迫川村で電波の放射試験を行うための実験局免許を取得し、実証実験を開始した。

 奈良県吉野郡野迫川村で行う実証実験の概要は次の通り。

【実験の特徴】
 1)光ファイバ無線を使用して1本のファイバで放送と複数の無線信号を同時に伝送
 2)光ケーブルテレビ網を利活用することで安価なインフラを迅速に構築可能

【内容】
 携帯電話の圏外対策等に用いられる光ファイバ無線(Radio-on-Fiber)は、光ファイバさえあればさまざまな無線信号を高品質で遠隔地に届けることができる。本研究開発では、人口過疎地域等で通信インフラの整備が遅れるデジタルデバイド問題の解消への新しい試みとして、光ケーブルテレビ網を利用して無線信号をサブキャリア多重し、ハイクオリティなままで光ファイバ無線伝送している。これにより野迫川村の実験地域では高速無線インターネットの利用や地上波デジタル放送の受信が可能となっている。

【今後の展望】
 これらの研究成果は、将来的に全国的ブロードバンド展開を始めとして広範な用途で用いられることが期待される。また、2010年12月8日(水)~10日(金)にパシフィコ横浜で開催されるAPMC2010国際学会と同時開催のマイクロウェーブ展2010にて展示発表を行う予定。
 参考URL: http://apmc-mwe.org/MicrowaveExhibition2010/exhibition/univ/index.html

▼本件の内容に関する問い合わせ先
 大阪工業大学工学部電子情報通信工学科
 ●安川交二 教授
  TEL: 06-6954-4288
  E-mail:  yasukawa@elc.oit.ac.jp
 ●熊本和夫 准教授
  TEL: 06-6954-4308
  E-mail:  kumamoto@elc.oit.ac.jp

▼本件の取材に関する問い合わせ先
 学校法人常翔学園広報室(担当:井上、川西)
 大阪市旭区大宮5-16-1
 TEL: 06-6954-4026
 大阪工業大学HP: http://www.oit.ac.jp/