京都産業大学

京都産業大学がミツバチの新品種開発やハチミツの機能解析などを行う「ミツバチ産業科学研究センター」を設置

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京都産業大学では、これまで蓄積してきた動植物の育種研究の実績ならびにバイオテクノロジー技術を基盤とし、「ミツバチ」に関する研究を推進する新しい研究機関「ミツバチ産業科学研究センター」を6月1日に設置。ミツバチの遺伝学、生態学、ハチミツの機能性解析などに関する基礎的研究に加え、国内でも珍しい養蜂産業・農業などとも連携した実践的研究を行う。

 ミツバチは、蜂蜜の採取のためだけではなく、受粉昆虫として農業に利用されるなど、実用的に極めて重要な生物である。しかし近年のCCD(蜂群崩壊症候群)によるミツバチ不足、蜂蜜偽装、蜜源植物の減少、各種ミツバチ病の蔓延などのさまざまな課題が問題となるなか、産業界と連携してのミツバチの研究は、これまで国内であまり行われていなかった。
 
 京都産業大学が新しく設置した「ミツバチ産業科学研究センター」では、京都産業大学工学部生物工学科(※)および総合生命科学部がこれまで蓄積してきた研究実績と技術を基盤とし、ミツバチの遺伝学、生態学、ハチミツの機能性解析などに関する基礎的研究に加え、国内でも珍しい養蜂産業・農業などとも連携した実践的研究を行う。

 また、研究面以外でも教育・地域振興・環境保全などの活動にミツバチを利用している団体・地域・学校等とも連携し、広く社会に貢献する国内拠点として活動する。

 さらに、教職員のみならず、学生が中心となりミツバチを利用した環境保全活動や教育活動を地域や小・中・高校において行うことや、理系の学生のほか、文系・社会科学系の学生がミツバチやハチミツを利用して地域の課題解決や地域振興に取り組むことを検討している。
(※工学部生物工学科は2010年度募集から総合生命科学部に改組)

◆京都産業大学 ミツバチ産業科学研究センター
【設置目的】 
 本学が蓄積してきた動植物の育種研究の実績ならびにバイオテクノロジー技術を基盤とし、それらをさらに発展させて「ミツバチ」に関する研究を推進する。
 研究センターは、「ミツバチ」の遺伝学、生態学等に関する基礎的研究を行うとともに、養蜂産業、農業などに寄与し得る実践的研究体制を構築する。これらの研究によって、産業界をはじめとして広く社会に貢献する成果を生み出すことを目的とする。

【研究体制】 
〈センター長〉 
野村哲郎 総合生命科学部 生命資源環境学科教授(専門:育種学)

〈センター員〉 
竹内 実 総合生命科学部 動物生命医科学科教授(専門:免疫学) 
松本耕三 総合生命科学部 動物生命医科学科教授(専門:遺伝学)
高橋純一 総合生命科学部 生命資源環境学科准教授(専門:応用昆虫学)

【施設・設備】
 センターの施設は新たに設置せず、総合生命科学部の実験室を中心に研究を行う。
 キャンパス内外には、研究用に養蜂場を設置し、養蜂種のセイヨウミツバチおよび在来種のニホンミツバチを飼養する。

【研究・活動内容】
 「病気に強い」「ハチミツの生産性が高い」などの有用新品種を作出し、ミツバチの安定生産と養蜂生産物の生産性の向上に貢献する。また、ハチミツの機能性解析を行い、ヒトの免疫機能の向上や糖尿病患者向けの各種効能に関係する物質の解析をすすめる。

※詳細は添付資料を参照

▼本件に関する問い合わせ先
 京都産業大学 学長室広報担当
 Tel: 075-705-1411