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実践女子学園食の風景プロジェクト研究所が、9月29日~10月13日に「鍬形恵斎の世界―絵本と版木―」を開催

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実践女子学園(東京都日野市)食の風景プロジェクト研究所は、9月29日(土)~10月13日(土)に「鍬形恵(※)斎の世界―絵本と版木―」を開催する。これは、同研究所で収集した鍬形恵斎の『鳥獣略画式』『魚介譜』やその他の絵本、版木などを展示するもの。極めて単純化された線で人物や動物の本質をとらえた略画式や、浮世絵に描かれた江戸期の飴売りなどの作品が鑑賞できる。入場無料、事前申し込み不要。(※「恵」の字は正しくは草かんむりに「恵」の旧字)

 実践女子学園(東京都日野市)食の風景プロジェクト研究所は、内外の研究者と食文化に関わる研究活動を行い、自然科学と人文科学が融合した新しい学問の創造を目指している。そのため、鍬形恵斎の作品をはじめとした、江戸時代の資料を多く収集してきた。

 鍬形恵斎は江戸後期に活躍した「略画式もの」として知られる絵本の絵師である。「略画」とは対象物の本質を略筆で表現したもので、今日でも高く評価されている。その群像表現の処理は葛飾北斎『北斎漫画』などに影響を与えたことが知られている。

 今回の展示会には鍬形恵斎の絵本や版木、版木による摺本など11点を展示。『人物略画式』『鳥獣略画式』『魚貝略画式』の版本やヨーロッパから里帰りした版木、それによって1913年頃フランスで印刷された摺本などがあり、これらの作品がジャポニズムに与えた影響なども見ることができる。

 このほか、飴に関わる浮世絵を2点展示する。一点は18世紀初頭の江戸森田座の舞台を描いたもので、大道で売られていた千年飴売りを中村吉兵衛が演じている。千年飴は今日の千歳飴の祖という説がある。もう一点は長崎で印刷された「南京人之図」で、痰切り飴を売る日本人が一緒に描かれている。江戸時代、九州地方は飴の生産が盛んだったため、興味深い作品となっている。

◆「鍬形恵斎の世界―絵本と版木―」概要
【開催期間】
 9月29日(土)~10月13日(土)

【開館時間】
 11:00~18:00
*開催期間中休館日なし、入場無料、事前申し込み不要

【会場】
 香雪記念資料館展示室(実践女子大学構内、日野市大坂上)

【主催】
 実践女子学園食の風景プロジェクト研究所

【協力】
 実践女子学園香雪記念資料館
 実践女子大学文芸資料研究所

【展示内容】
『諸職絵鏡』 版本
『略画式』 版本
『人物略画式』 版本 版木 摺本
『鳥獣略画式』 版本 版木 摺本
『魚貝略画式』 版本 版木 摺本
「中村吉兵衛の千年飴売り」(初期浮世絵)
「南京人之図」(長崎絵)

▼本件に関する一般の方の問い合わせ先
 実践女子学園食の風景プロジェクト研究所
 TEL: 042-585-8882

▼本件に関する報道関係の方の問い合わせ先
 実践女子学園総合企画部(広報担当)
 TEL: 042-585-8804