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　展示の中心は江戸時代の料理書20点とそれらをもとにして実際に調理再現製作をした料理標本45点。標本は料理の調理再現や食具の検討、標本の試作などに3年間を費やして博物館資料として整備したもの。展示では標本の制作プロセスもあわせて見ることができる。
　饗応のための本膳料理、料理屋での酒肴を中心とする会席料理のほかに、さまざまな献立集で見られる料理、遊びの要素がきわめて大きいとされる「百珍物」などの展示で、江戸の料理イメージと楽しさを伝えたいと考えている。

【再現料理例】
〇鶏卵様（たまごどうふ）
　現代の「たまごどうふ」とは違って、豆腐を使ってゆでたまごに見立てています。黄身は人参、白身は豆腐を蒸しています。
〇源氏卵（げんじたまご）
　輪切りにしたレンコンを車輪とし、卵の白身と黄身で御所車に見立てています。
〇鋤焼（すきやき）
　農具である鋤（すき）の先端の金具部を容器として使用することから「鋤焼」の名がついて、現代の「すきやき」や「鉄板焼き」のルーツともいわれます。サンプルはハマチのすきやきですが、鳥類のものもあり、牛肉になるのはさらに後のことです。

【東京家政学院生活文化博物館長　小瀬康行教授の話】
　調理再現のもととなった料理書の出所は、東京家政学院大学附属図書館が所蔵する大江文庫です。この文庫に収められている江戸時代の料理書の面白さにひかれて、13年前、「大江文庫に見る江戸時代の料理ものがたり」と題する特別展を開催し、大いに関心をもってご覧いただくことができました。しかし展示した版本や食具などは一般になじみが薄いものであったため、こうした料理書に記されたたのしさや遊び心を、分かりやすい展示によって広く理解していただくことが課題として残りました。
　検討・工夫の結果、さまざまな江戸の料理を実際に調理して、それを原型として忠実に標本を作るという試みに至ったのです。本物とみまがうばかりの標本をご覧いただき、和食という日本の食文化に触れることで、わが国の食文化の伝統をふり返るとともに、心豊かな新しい食文化の在り方に思いを寄せていただければ幸いです。


※以下公式ブログもご参照ください。
　東京家政学院生活文化博物館公式ブログ　
　http://muse-note.at.webry.info/

　標本撮影の様子はこちら
　http://muse-note.at.webry.info/201308/article_1.html

【特別展 “本気で見せます！江戸の料理”概要】
〇主催：　東京家政学院生活文化博物館、東京家政学院大学附属図書館
〇協力
・株式会社 日展
・公益財団法人 味の素食の文化センター
・一般財団法人 国民公園協会皇居外苑楠公レストハウス
・東京ガス（株）エコ・クッキング推進委員会
〇プレ展示
・日時：2013年10月3日（木）～10月31日（木）　9：30～16：30
　休館日：　土・日・祝。　但し10月5日（土）・6日（日）・12（土）・13（日）は開館します。
・会場：　東京家政学院大学千代田三番町キャンパスロビー
・所在地：　〒102-8341　千代田区三番町22
・問い合わせ先：　03-3262-2251（大学代表）
・入場料：　無料
・第6回EDO ART EXPO（10月3日～15日）のサテライト会場として協力しています。
〇本展示
・日時：　2013年11月9日（土）～2014年2月14日（金）　9：30～16：30
　休刊日：土・日・祝。　但し11月9日（土）・10日（日）の大学祭、12月15日（日）のオープンキャンパス時は開館します。
・会場：　東京家政学院生活文化博物館
・所在地：　〒194-0292 町田市相原町2600
・問い合わせ先：　042-782-9814（博物館直通）／042-782-9811（大学代表）

▼本件に関する問い合わせ先
　東京家政学院大学入試広報グループ　森田
　Tel：　０４２－７８２－９４１２
　Fax：　０４２－７８２－１７１１
　E-Mail：　morita@kasei-gakuin.ac.jp
　所在地：　〒１９４－０２９２　東京都町田市相原町２６００