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異分野融合で現代社会の課題に向き合う

ニュース特集

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現代社会の複雑な課題に向き合い、持続可能な社会を実現するためには、文理を問わない多様な学問の知見を融合させることが必要となる。大学において行われている、文理横断、異分野融合のさまざまな取り組みも、そのために不可欠なものだと言える。
【成蹊大学、東京大学、東京都市大学、法政大学、武蔵大学、湘南工科大学、金沢工業大学、大谷大学、京都産業大学、龍谷大学、関西大学、近畿大学】

 成蹊大学(東京都武蔵野市)経済学部経済地理学ゼミの学生と島根県立大学(島根県浜田市)総合政策学部地域活性学ゼミの学生が共同で、昨年10月に「吉祥寺駅フェスタ」に出店した。これは、両大学間の連携協定に基づく協働活動の一環として行われたもので、当日は島根県吉賀町柿木村の農産品を販売した。
( https://www.u-presscenter.jp/2018/10/post-40272.html )

 東京大学(東京都文京区)は、2月1日に東京カレッジ(Tokyo College / カレッジ長:羽田正 / http://www.tc.u-tokyo.ac.jp )を設置。名誉カレッジ長としてサー・アンソニー・レゲット教授(2003年ノーベル物理学賞、イリノイ大学教授)を迎えた。卓越した教育研究を展開する国内外の研究者や知識人を受け入れ、共同研究などを推進。分野を超えて切磋琢磨する場を作り、研究会や一般講演会などでその成果を広く国内外へ発信する。
( https://www.u-presscenter.jp/2019/02/post-41078.html )

 東京都市大学(東京都世田谷区)未来都市研究機構は、「インフラ」「環境」「情報」「生活」「健康」の各領域で、理工学や社会科学などの視点から、持続可能な成熟都市を構築するプロジェクトを推進。サイト「未来都市」( https://futurecity.tokyo/ )では、その研究内容や研究成果を発信している。
( https://www.u-presscenter.jp/2018/05/post-39283.html )

 法政大学(東京都千代田区)江戸東京研究センター( https://edotokyo.hosei.ac.jp/ )が取り組んでいる「新・江戸東京研究」は、1980年代に江戸と東京を結び付けて都市の変遷を学際的に研究した「江戸東京学」を発展させたもの。3月23日にエコ地域デザイン研究センターと共同で「江戸の基層シンポジウム『古代・中世の府中から武蔵国を探る』」を、3月25日にエコ地域デザイン研究センター、東京理科大学外濠及び神楽坂地域調査研究室と共同でシンポジウム「地域から外濠の再生を考える」を実施した。また、3月30日には、テクノロジーと江戸・東京の発展について幅広い学問領域から考察する「テクノロジーと東京」を開催する。
( https://www.u-presscenter.jp/2019/02/post-41050.html )
( https://www.u-presscenter.jp/2019/02/post-41079.html )
( https://www.u-presscenter.jp/2019/03/post-41214.html )

 武蔵大学(東京都練馬区)「三学部横断ゼミナール」は、学部の枠を超えたプロジェクト。企業からの課題に、経済、人文、社会の各学部の学生が協働で取り組み、CSR報告書(環境や社会問題などに対して企業が倫理的な責任を果たすべきであるとするCSR(企業の社会的責任)の考え方に基づいた、社会的な取り組みをまとめた報告書のこと。持続可能性報告書)を作成する。また、「ゼミブログ」( https://www.musashi.ac.jp/blog/ )では、各学部のゼミについて教員が、三学部横断ゼミについて担当職員がそれぞれ執筆し、活動内容を伝えている。
( https://www.u-presscenter.jp/2019/02/post-41027.html )
( https://www.u-presscenter.jp/2019/03/post-41093.html )

 湘南工科大学(神奈川県藤沢市)で2018年度からスタートした「学科横断型学修プログラム」は、所属学科以外の関連科目も横断的に学修することができるもの。「いま興味をもっていること」「今後、期待される技術分野」をキーワードとして、初年度の「ロボティクス」「XRメディア」に2019年度からは「IoT:モノのインターネット」と「AI:人工知能」が加わった4コースとなる。
( https://www.u-presscenter.jp/2019/02/post-40765.html )

 金沢工業大学(石川県野々市市)では、社会の諸問題に取り組み、イノベーションを創出するための「世代・分野・文化を超えた共創教育」を推進している。クラスター研究室は「分野を超えた共創教育」のための新しい形態の研究室で、MIT Media Labをヒントに開設したChallenge Labが拠点となっている。ロボティクス学科と機械工学科の学生による、VR型チェアスキー・シミュレータの開発は、同研究室で行われているプロジェクトデザインIIIの一環。ヘッドマウントディスプレイを装着して体感することができ、障害者スポーツのチェアスキーを、健常者も含めて普及させることを目指したもの。
( https://www.u-presscenter.jp/2019/01/post-40903.html )
( https://www.u-presscenter.jp/2019/02/post-40984.html )

 また、同大では、Society5.0に対応できる人材の育成を目指して、(1) 入門レベルから応用、実装レベルまでカバーする「AIとビッグデータ」「IoTとロボティクス」「ICTと情報セキュリティ」の3コース14科目を2019年度から選択科目として開講、(2) 社会実装を踏まえた工学に加えて他分野(リハビリテーション、経営、医学など)の専門分野の知識と実践スキルを身につける6年制メジャー・マイナー制度を導入、(3) 実務家教員を起点とした深い産学連携、という3本の柱から構成される教育改革を推進。3月27日にはサイバー空間を活用したシンポジウム「Society5.0をリードする教育システムの構築」を東京虎ノ門キャンパスで開催した。
( https://www.u-presscenter.jp/2019/03/post-41212.html )

 大谷大学(京都市北区)の学生が、2月23・24日に開催された「北区こどものまち」(主催:北区未来につながる区民会議、京都市北区役所)に協力した。今年で3回目となるこのイベントは、仮想の「まち」を舞台に、子どもたちが自由な発想で社会の仕組みを考え、体験するもの。イベントの企画を考える「こどもスタッフ会議」で、文学部教育・心理学科の学生が進行のファシリテート役を担ったほか、社会学科の学生が同会議の報告書を京都市北区のホームページに掲載し、当日はライブ映像を担当するなど、学部横断的な取り組みとなった。
( https://www.u-presscenter.jp/2019/02/post-41083.html )

 京都産業大学(京都市北区)現代社会学部では、2年次から学科を横断して現実社会の課題解決に挑戦する6つのプロジェクト演習を設けている。塩谷芳也ゼミ(通称:ハモプロ)で取り組んでいる「『小豆島 島鱧(しまはも)』のブランド化推進」はその一つで、香川県・小豆島の島鱧を使ったレシピをインスタグラム上で競うコンテストを開催した。
( https://www.u-presscenter.jp/2019/02/post-40937.html )

 龍谷大学 (京都市伏見区) は、2020年4月に現在の理工学部 (滋賀県・瀬田キャンパス) を改組し、「先端理工学部」( https://www.rikou.ryukoku.ac.jp/advanced/ )を開設する(2019年4月 文部科学省へ設置届出予定)。同学部では、2018年の大学設置基準の一部改正によって新たに設けられた「課程」制度を、国内の理工系学部として初めて導入する。これは学科制度に代わるもので、専門分野を主に学びながら、他分野を副専攻のように学修できるシステム。理工系学部の課題であるタコ壺型の専門教育を改め、多様な学習ニーズに対応した分野横断型の専門教育が可能となる。
( https://www.u-presscenter.jp/2019/01/post-40834.html )

 関西大学(大阪府吹田市)では、商学部の学生が堺市の''食''に関する新ビジネス創出を提案する文理融合の「イノベーション対話プログラムAjiCon」を毎年実施している。6回目となる今年は「学生のイマジネーションで起こす堺ノベーション」をテーマに堺市の食品会社4社とコラボし、事業化に近づく道を追求。1月には「堺市×関大SAKAINNOVATION」を開催し、全11チームの学生たちが各社の課題解決のためのビジネスプランを提案した。
( https://www.u-presscenter.jp/2019/01/post-40778.html )

 近畿大学(大阪府東大阪市)文芸学部芸術学科の安起瑩教授、経営学部の廣田章光教授と同ゼミの学生らが、学部の枠を超えて連携し企画・デザインした、マツシロ株式会社(東大阪市)の「BIY(防災)バッグ」が、通信販売で発売。名前の由来は「Do It Yourself(DIY:自分で作る日曜大工)」をパロディーにした「Bosai It Yourself」の頭文字で、災害に備えて自身で準備しようという意味を込めている。
( https://www.u-presscenter.jp/2019/02/post-40988.html )