早稲田大学

「早稲田大学中野キャンパス」構想について
―異文化共生型全人教育と地域貢献を目指して―
日本人・外国人学生共生型学生寮を含む国際交流施設を設置予定

大学ニュース  /  教育カリキュラム  /  国際交流

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早稲田大学は新たに開設予定の中野キャンパスで、異文化共生型全人教育と地域共生を目指した取り組みを推進。日本人・外国人共生型の学生寮も設置し、国際感覚に優れた次世代のリーダーを育てる。

 学校法人早稲田大学(東京都新宿区:総長 白井克彦)は、3月14日をもって、財務省関東財務局東京財務事務所より警察大学校跡地の一部(東京都中野区中野4丁目2番150 土地面積7,947.57㎡)の売却先に選定された。今後、同国有地を取得し、2012年を目途に新たに「中野キャンパス」を開設する予定だ。

 同大では地域社会に貢献する人材の育成を目指し、今後、多様な学問・文化・言語・精神の交流を通じて多文化が国境を越えて共存し、融合するグローバルな教育・研究の場を形成することを目指している。「教育の国際化」を実現するべく、留学生の受け入れにおいては中長期的に8,000人を目標としている。

 そこで、「中野キャンパス」では『交流から生まれる「知」をまちへ提供。誰もが立ち寄れる地域に開かれたキャンパスづくり』をコンセプトに、異文化共生型全人教育と地域共生を目指した取り組みを推進する。

 このキャンパスに建設を予定しているのが「国際コミュニティプラザ(仮称)」で、留学生および日本人学生が地元住民や地元産業と国際的コミュニケーションを図ると共に、さまざまな活動を通じて地域貢献と異文化理解を推進する拠点となることを目指す。

 ほかにも学内の教育機関等による生涯学習の場の提供や産学連携関連講座・イベント等の地域連携、留学生と日本人学生による語学講座や外国人児童への日本語講座等の提供、学生グループによる留学生の母国の経済状況・生活事情等の紹介などによる地元児童・生徒たちとの異文化交流活動なども推進する予定だ。

 「国際コミュニティプラザ(仮称)」には、異文化交流や地域交流の主役となる日本人学生と留学生が共生する定員900名規模の学生寮の機能を持たせる。ここでは、RA(Resident Assistant)を多数導入し、大学のバックアップのもとで、異なったバックグランドを有する学生が、生活空間を共有し、自らのコミュニティーを創造していく。この過程で、異文化、異なった慣習を受け入れ、国際感覚に優れたグローバルリーダーとしての素養を身につけていく。大学では、英会話プログラムや、ライティングスキル、ディスカッションやアサーティブ・トレイニングのコースを提供し、異文化理解を促す。また、地域との密接な関係の中で自国文化を再認識する機会を提供し、アジアの次世代のリーダーの育成を目指す。

 今後は、中野区拠点まちづくり推進室および開発協議会(この地域に進出する事業者や中野区、関東財務局等で構成)、まちづくり連絡会(開発協議会メンバーや地元住民代表らで構成)との調整を進め、2012年の稼動を目指す。