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朝日大学が2009年度、文系全学生を対象に奨学金を拡大――対象者全員に給付、返還不要、総額4億5000万円

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昨今の不況により就学困難な家庭の増加を受け、学校法人朝日大学(岐阜県瑞穂市)は1月22日開催の理事会において、2009年度に総額4億5000万円の奨学金を準備することを決めた。

 朝日大学では数年前から法学部・経営学部の学生に「学業またはスポーツ活動の優秀な学生に対する奨学金」(メリット・ベースト・スカラシップ)を実施し、多くの優秀な学生の受け入れを行っており、2008年度には約3億3100万円を援助してきた。

 一方、アメリカなどで永年制度化されている「経済的要因により大学進学が困難な学生に対する奨学金」(ニード・ベースト・スカラシップ)の支援制度を全国の大学に先駆けて、2007年度に創設。2007年度には2200万円、2008年度には3600万円の援助が行われ、年々増加傾向にある。

 具体的には、両親の年間合算所得(収入から所定の控除額を差し引いた金額)に応じて奨学金を給付するもので、年間合算所得が500万円未満だと年間47万円、年間合算所得が700万円未満だと年間28万円の奨学金を該当する学生全員に給付する。また、歯学部の学納金についても、全国の私立歯科大学の中でトップクラスの安価を維持している。

 同理事会は、「大学受験に有利な私立高校や学習塾などの教育費が高く、教育費を負担できる家庭と、そうでない家庭との間で、早くから教育格差が生まれ、そのことが若者の将来に大きく影響しているとの意見があります。また大学進学を希望している若者が、家庭の経済的理由から進学を断念せざるを得ない状況があることもまた事実です。格差が社会の問題として顕著になり出した2006年頃から本制度の創設を検討し、2007年度よりスタートしました。大学自身も自らの努力で、これらの不平等に対して積極的に支援していく責任があると考えています」としている。

 また「本来、入学者数に対して枠を決めたスカラシップは、結果的に予算枠内で運営する学校側の都合によるものであり、自分が給付対象者に該当するか否かがわかりにくい面があります。本学では、基準を満たす学生に対しては枠を設けず一律給付することが真のスカラシップであると考えています」としている。

 本制度の創設に当たり、学校法人としては附属病院からの収入、安全かつ堅実な資産運用、外部資金の導入に努めることで、学生からの学納金に依存しない経営を目指してきた。

▼本件に関する問い合わせ先
 朝日大学 学長企画室 入試課
 〒501-0296 岐阜県瑞穂市穂積1851
 TEL: 058-329-1088
 FAX: 058-329-1089
 http://www.asahi-u.ac.jp/