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新しい理工学で人間と環境の“いま”を創りだす――中央大学が2013年4月に「人間総合理工学科」(設置申請中)を開設

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中央大学理工学部では、2013年4月に「人間総合理工学科」を開設(設置申請中)。既存の9学科が培ってきた深い知識をベースに、「人間」のくらしを豊かにするための理工学を分野横断的に学ぶ。とりわけ、「PBL(※)演習」など新しいスタイルのカリキュラム体系の導入により、あらゆる分野からアイデアを広く取り入れながら、既存の枠組みでは捉えられなかった課題に取り組み、地球規模で人間の幸せな未来の創造を実現できる人材の養成を目指す。
※Project-Based-Learning: 課題解決型演習

 これまでの理工学は、「ものづくり」を通して人々の豊かな暮らしの実現に貢献してきた。しかし、「もの」や「情報」が溢れる現代では、物質的な豊かさだけでなく、心の豊かさも求められている。また、少子高齢化や地球温暖化などの現代的な課題は、分野の異なるさまざまな要因が複雑に絡んでおり、これらを解決していくには一つの専門領域からのアプローチでは難しい。

 こうした時代のニーズに応えるため、中央大学では2013年4月、理工学部9学科がこれまで培ってきた深い知識をベースに、「人間」のくらしを豊かにするための理工学を分野横断的に学ぶ「人間総合理工学科(設置申請中)」を開設することとなった。

 同学科では、「人間の心と体」「人間と自然の共生」の2つのテーマを併せ持つ総合科学を学ぶ。「人間の心と体」では人間の内側を、「人間と自然の共生」では人間を取り巻く外側の環境を研究し、これらを学ぶため「人を知る・測る」「人の健康」「人と生活環境」「人と物質・エネルギー」4つの領域を設定した。この4つはそれぞれ有機的に結びついており、相関関係がある科目を合わせて履修することで、幅広い視野を養うと同時に、強みとなる専門性を深めることが可能となる。また、各領域の教員はそれぞれが専門研究分野を持ちながら、補完し恊働しあう研究体制を築いており、この体制により、分野横断的な特徴を持つ人材が養成できる環境となっている。

 さらに、3年次には複数の専門知識を駆使した「PBL(Project-Based Learning)演習」という、従来とは異なる演習の開講を予定している。これは、それぞれの教員の専門分野をかけあわせ、その専門分野の研究手法から、まだ答えが定まっていない課題に取り組むというもの。1つの専門分野にとらわれない柔軟な考え方を通して、複数の専門基礎知識を持った広い視野と、これまでの科学・技術分野の枠組みにとらわれない複眼的思考力を身につけることを狙いとしている。

 同学科は、2011年8月に後楽園キャンパスに完成した新校舎に入ることとなる。既存の学科と連携した取り組みも構想されており、卒業後は他学科と同様に、専門性を生かせる分野に加え、複数分野の知識を生かしながら、各専門の橋渡しをしていく人材としても期待されている。

◎人間総合理工学科(設置申請中)のWEBサイト:
 http://www.human.chuo-u.ac.jp/index.html

▼本件に関する問い合わせ先
 中央大学 広報室
 TEL: 042-674-2146
 FAX: 042-674-2959