弘前大学

弘前大学がシンポジウム「弘前大学COI-NEXT Well-beingイノベーションサミット2023」を開催 -- Well-beingな地域共創社会の実現を目指す

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弘前大学(青森県弘前市)は2月10日、シンポジウム「弘前大学COI-NEXT Well-beingイノベーションサミット2023」(共催:弘前市、青森県)をリアル・オンラインで同時開催した。これは、昨年10月に文部科学省・国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)による令和4年度「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」に採択されたプロジェクト「健康を基軸とした経済発展モデルと全世代アプローチでつくるwell-being地域社会共創拠点」のキックオフイベントとして行われたもの。当日は、国内外から現地・オンラインあわせて約2,200名が参加した。

 弘前大学は令和4年10月25日、文部科学省・JSTの「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」の拠点として採択され(拠点名称「健康を基軸とした経済発展モデルと全世代アプローチでつくるwell-being地域社会共創拠点」)、新生COI-NEXT拠点として新たなスタートを切った。

 同拠点は、新たに健康を基軸とした「経済発展モデル」と「全世代アプローチ」でWell-beingな地域共創社会の実現を目指す。これまでのCOIでの活動成果を基盤にしつつ、健康(QOL)の本質的課題解決へ向けてさらに力強く挑戦している。

 そのキックオフイベントとして、このたび「弘前大学COI-NEXT Well-beingイノベーションサミット2023」を開催。STI for SDGs の理念のもと、地域から世界の健康づくり(SDGs)への貢献を目指す新たなる健康未来イノベーション戦略の全体像を披露した。
 また当日は、未来の地域社会モデルやヘルスケア産業創出戦略等に関する第一線の産学官金民関係者が集結。「''弘前COI-NEXT:Well-beingイノベーションPJ最前線''新たなる挑戦:Well-being地域共創社会実現へ」をメインテーマ、「健康基軸の『経済発展モデル』と『全世代アプローチ』で高QOL&GNHの未来社会実現をめざす」をサブテーマに、熱い議論が展開された。

 開会にあたり、弘前大学の福田眞作学長をはじめ、青森県の柏木司副知事、弘前市の櫻田宏市長が挨拶。また、来賓として文部科学省科学技術・学術政策局科学技術・学術総括官の山下恭徳氏や、内閣府科学技術・イノベーション推進事務局長の松尾泰樹氏、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)COI-NEXT 地域共創分野プログラムオフィサーの中川雅人氏と副プログラムオフィサーの西村訓弘氏が言葉を述べた。

 まず、同拠点長の村下公一教授が「弘前COI-NEXT:新たなる挑戦へ」と題して基調講演。COI-NEXT拠点としてのビジョンや戦略構想について説明を行った。
 その後の特別講演では、弘前市の櫻田市長が「『健康都市弘前』の実現に向けて」と題して自身の掲げる健康都市弘前構想について講演。また、DeSCヘルスケア株式会社代表取締役社長で同拠点の副プロジェクトリーダーも務める瀬川翔氏が「DeNAが拓く健康未来デジタル社会」と題して同社の戦略・展開内容および本拠点における役割などについて講演した。
 さらに、味の素株式会社取締役・代表執行役副社長(CIO、研究開発統括)の白神浩氏は「食と健康の課題解決へ向けた取組み」と題して講演。経営理念やウェルビーイングと自己実現への貢献などについて、同社の取組内容を語った。

 その後は特別企画を実施。1つめの「全世代型プロジェクト最前線:若者が健康の未来を変える」では、弘前大学生協学生委員会から福原美咲さん(人文社会科学部2年)が登壇し、具体的な活動事例と学生委員会の活動意義について発表した。
 また、学生団体「CoCo-Cam」で「医Cafe SUP?」(※eは正しくはアクセント記号付き)を運営する白戸蓮さん、佐々木慎一朗さん(医学部医学科3年)は、学生という立場ならではの強みや医カフェ運営の経験から得た知見などについて語った。

 特別企画2「デジタルツイン戦略研究最前線」では、京都大学大学院医学研究科の奥野恭史教授、東京大学大学院情報学環の上村鋼平准教授、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科の平川晃弘教授、名古屋大学大学院医学系研究科の中杤昌弘准教授が登壇。それぞれがCOI-NEXTで取り組んでいる最新の研究成果について講演した。
 3つめの特別企画は「データ連携研究最前線」と題して実施。九州大学大学院医学研究院の二宮利治教授と、京都府立医科大学大学院医学研究科の的場聖明教授、名桜大学の砂川昌範学長がそれぞれの大学で取得したデータと岩木プロジェクト健診の超多項目健康ビッグデータとの連携により得られた最新の成果について発表した。
 特別企画4「次世代健康研究最前線」では、弘前大学医学研究科の三上達也教授と玉田嘉紀教授、伊東健教授からそれぞれ、QOL健診のDX化、新たなデータプラットフォーム、社会実装等の研究の進捗についての発表があった。

 特別企画5では、「経済循環モデル研究最前線」として東京大学大学院薬学系研究科の五十嵐中客員准教授とICI株式会社代表取締役社長の工藤憲一氏が講演。社会保障費などの社会課題にかかる研究の最新の成果について語った。
 また6つめの特別企画として、京都府立医科大学大学院医学研究科の成本迅教授による講演を実施。「ユニバーサル意思決定支援研究最前線」と題して、意思決定エンパワーシステムなどの研究成果について語った。
 さらに7つめの特別企画では、COI-NEXTの新メンバーである資生堂や小林製薬、博報堂などの参画企業9社の代表が登壇。「社会実装戦略最前線」と題して、それぞれの社会実装の状況についてプレゼンテーションを行った。

 最後のセッションとして、パネルディスカッションを実施した。株式会社宮田総研代表取締役で株式会社ヘルスケアイノベーション代表取締役の宮田満氏がモデレーターを務め、COI-NEXT拠点プロジェクトリーダーの村下教授、副プロジェクトリーダーである瀬川氏および弘前大学大学院医学研究科長の廣田和美教授、最高顧問である中路重之特任教授のほか、青森県や弘前市の関係者、生協・資生堂・味の素などの企業、大学生協学生委員や医カフェを運営している学生など幅広い分野から総勢13名のパネリストが登壇。「弘前COI-NEXT:新たなるステージへ(健康未来イノベーション戦略)」をテーマとして、それぞれの立場から熱心な討論が展開された。

 閉会に際して、弘前大学の曽我亨副学長と廣田教授が挨拶。充実した議論を重ね、シンポジウムは成功裡に終了した。

 弘前大学COI-NEXT拠点は、今後も関係者一同、Well-being地域社会共創の実現に向けて躍進していく。

●弘前大学健康未来イノベーション研究機構【日本語版】
 https://coi.hirosaki-u.ac.jp/

(関連記事)
・弘前大学が科学技術振興機構(JST)による令和4年度「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」プロジェクトに採択(2022.10.26)
 https://www.u-presscenter.jp/article/post-49262.html

▼本件に関する問い合わせ先

弘前大学健康未来イノベーション研究機構

住所

: 青森県弘前市在府町5

TEL

: 0172-39-5538

E-mail

coi_info@hirosaki-u.ac.jp

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