敬愛大学・敬愛短期大学

敬愛大学が毎週金曜に理科室を学生に開放 ― 小学校教員志望者が実験を学び直す「理科実験リトライLabo」がスタート!

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敬愛大学教育学部では、小学校教員を目指す学生が自由に理科実験を復習できるよう、毎週金曜日に理科室を開放する「理科実験リトライLabo」をスタートさせた。教育実習前に担当する理科の実験を予習したり、児童に安全に指導するために小中学校時代の実験をやり直したりすることができる。苦手意識のある理科の指導を、卒業までに得意教科に変えるねらいもある。理科室には東京都の中学校で理科教諭を長年務めた新田正博 特別招聘講師が待機。新田講師から経験豊かなアドバイスを受けられるほか、さまざまな実験器具や薬品を安全に扱うことができる。

 近年、小・中・高校での理科教育において、実験にあてられる時間が減少。実験の様子を動画で見せるだけで授業を終えてしまう学校もあるといい、懸念も指摘されている。特に、地学分野は高校で選択しない生徒が多く、地学実験をほとんど経験しないまま卒業するケースも少なくない。実際に自分で手を動かして実験を行ってこなかった学生が、次の世代の理科教育を担うことには、不安があると考えられる。
 このような背景から敬愛大学では、理科実験を学び直せる場として「理科実験リトライLabo」をスタート。顕微鏡や電気回路の装置などの機器や実験機材を「どれでも、誰でも、いつでも、何度でも」自由に扱うことができる。

 11月14日には、教育学部の1・2年生3名が理科室を利用し、「電流」についての実験の復習をした。理論上は問題のない電気回路でも、現実には電池の電圧低下や接触不良などにより、思いどおりに回路が繋がらない場合がある。こうした点が、模擬授業で理科実験を行う難しさだといえる。
 参加した2年生は理科が苦手教科だったといい、高校ではあまり理科実験をやった覚えがないと話した。「苦手な理科を克服するために来た」と話しつつも、終始楽しそうに実験をしていた。

 新田講師は、理科実験に取り組む人数について「2~3人のグループがいちばん望ましい」と説明している。5~6人の班ごとに実験を行わせると、どうしても理科好きの子供が主導権を握り、他の子は見ているだけになることが多い。2~3名で互いに協力しながら、子供同士の言葉で教え合う環境を用意することが、理科の学びだけでなく社会を生き抜く力を身につけさせる教育になると話す。

学び直したいテーマ+αで、理科のおもしろさと出会う時間に>
 この日は実験の合間に、新田講師が石の薄片を偏光レンズ越しに見せてくれる一幕もあった。レンズを回転させると光の向きが変わり、石に含まれる鉱物がさまざまな色に輝く。学生たちは「万華鏡みたいにきれい」と驚いた様子で見入っていた。
 自分が復習したい内容だけでなく、理科のおもしろさに新たに出会える――そんな学びの場が、「理科実験リトライLabo」である。


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: 千葉市稲毛区穴川1-5-21

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sIMG_2259.jpg 段階的に理解できるようにプリントも用意してくれる新田講師

sIMG_2262.jpg 学生が実験をしている合間に顕微鏡を準備する新田講師

sIMG_2279.jpg 「将来、教員になったら子どもたちが仲良く楽しめる実験にしたい」と話す教育学部2年生(右)