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【ニュース特集】「知の再構築」へと改革進む~2025年大学プレスセンター アクセスランキング30

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【ニュース特集】「知の再構築」へと改革進む~2025年大学プレスセンター アクセスランキング30
AI(人工知能)の進化などで社会構造が激変する中、大学も大きな転換期を迎えつつある。大学プレスセンターに寄せられたニュースから2025年を振り返ってみよう。
※本稿は『サンデー毎日』2026年1月4-11日号(25年12月23日発売)掲載の「大学プレスセンター ニュースダイジェスト vol.212」に一部編集を加えたものです。本文中の順位は、2024年12月~25年11月の、大学プレスセンター内でのアクセスランキングを示します。(大学通信・玉木栄一、上道敬子)

 昭和医科大学(東京都品川区)では久光正前学長の任期満了に伴い、5月23日付で上條由美副理事長が学長に就任。1928年の創立以来、同大初の女性学長となった(1位)。創立100周年を見据え、附属病院の機能向上を図るための取り組みや旗の台校舎の整備、2027年予定の鷺沼キャンパス(川崎市)の開設など、医系総合大学としての改革を進めていく考えだ。
https://www.u-presscenter.jp/article/post-56152.html

 日本女子大学(同文京区)は4月開催の創立記念式・ホームカミングデーで、今春の食科学部開設を記念し「千人茶会」を実施(19位)。豊臣秀吉が北野天満宮(京都市)で催した「北野大茶湯」に倣ったイベントで、抹茶と茶菓子を食物学科(現・食科学部)の学生が考案した。また、24年開設の建築デザイン学部による茶室アイデアコンペの上位4作品を実際に製作し、うち2作品では呈茶も行うなど、学部横断的な取り組みも披露した。
 同大は11月、創立以来120年以上の歴史を持つ家政学部の学科を28年までにすべて学部化し、9学部16学科に再編する構想も発表。キャリアに直結する実学系分野や理系領域を強化し、専門性の高い学びを充実させる方針だ。
https://www.u-presscenter.jp/article/post-56178.html

日本女子大学目白キャンパス(東京都文京区)の泉プロムナードに、学生設計の4つの茶室が並んだ

 統計的思考やビッグデータ分析、AIの活用など、予測困難な時代に不可欠な知を培う教育プログラムが始動する。青山学院大学(同渋谷区)は27年4月、青山キャンパス初の理系学士課程「統計データサイエンス学環(仮称)」の設置を構想(26位)。統計学などデジタル社会の問題解決に挑む最先端の理系教育をもとに分野横断型に学び、専門性と実践知を養成する新しいプログラムを展開する。
https://www.u-presscenter.jp/article/post-57425.html

 教育環境の整備も活発だ。武蔵大学(同練馬区)は、リベラルアーツを醸成する「知と空間、食」のコラボレーションをコンセプトに、2号館をリニューアル。日本を代表する建築家・隈研吾氏の設計監理による学生食堂「Musashi Dining(武蔵ダイニング)」が完成した(3位)。
https://www.u-presscenter.jp/article/post-56925.html

 伝統校などは、キャンパスそれ自体が文化資源でもある。聖心女子大学(同渋谷区)は3月、キャンパス内に残る重要文化財「旧久邇宮邸御常御殿」を一般公開(11位)。1948年の創立と同時に旧久邇宮家から譲り受けた建物で、授業や課外活動に使われる一方、年に数回一般に公開。期間中は見学ツアーも行われ、学生や職員がガイド役となり、内部を案内している。
https://www.u-presscenter.jp/article/post-55359.html

 相模女子大学(相模原市)は、老朽化で解体が決まった茜館(市の登録有形文化財)を7月に一般公開した。旧陸軍通信学校の将校集会所で、1946年に同大が現在地に移転後は本部棟などとして活用してきたが、耐震の問題から解体を決定。今後は動画などで歴史を伝え、跡地は地域との交流拠点として再整備する予定だ(18位)。
https://www.u-presscenter.jp/article/post-56549.html

 学生の活躍も目覚ましい。西南学院大学(福岡市)大学院修士課程在学中の鈴木結生さんが『ゲーテはすべてを言った』で第172回芥川賞を受賞。21世紀生まれとしては初で、大学図書館で学ぶ鈴木さんの姿も紹介された(7位)。
https://www.u-presscenter.jp/article/post-55406.html

 愛知大学(名古屋市)の学生らは、東三河県庁主催の学生マッチング事業で、地元特産品のうずら卵を用いた商品展開を産学連携で考案。学生の発想が地域振興に結びついた好例と言える(28位)。
https://www.u-presscenter.jp/article/post-55238.html

 研究面では、東京女子大学(同杉並区)の尾田欣也教授と小川直哉さん(同大博士後期課程在学)が、量子力学誕生100年の節目に、量子測定における根本的な問いに答えを示す研究成果を発表(2位)。ハイゼンベルクが提唱した「位置と運動量の同時測定不可能性」について、現実の量子測定モデルでも理論的限界は超えられないことを世界で初めて確認した。
https://www.u-presscenter.jp/article/post-56147.html

 また、日本大学薬学部(千葉県船橋市)の榛葉繁紀教授らの研究グループは、夜型生活やシフトワークなどの不規則な生活が肥満を誘導するメカニズムを解明(6位)。「規則正しい生活の励行」に科学的エビデンスを与えた。
https://www.u-presscenter.jp/article/post-55539.html

 大学の創造的活動の、今後のさらなる挑戦に期待がかかる。

[1]昭和医科大学 (東京) 新学長に上條由美副理事長が就任。1928年の創立以来、初の女性学長に。(5/15)
[2]東京女子大学 (東京) 量子力学誕生から100年、量子測定における根本的な問いに明確な答えを示す研究成果を発表。(4/25)
[3]武蔵大学 (東京) 学びの食空間「Musashi Dining」が誕生。建築家・隈研吾氏が設計、上野精養軒が運営を担当。(7/19)
[4]中部大学 (愛知) 極めて高い殺虫力を備えた昆虫病原性線虫を、応用生物学部の長谷川浩一教授と博士後期課程の杉山大騎さんが発見。環境にやさしい生物農薬による持続的食糧増産を目指す。(7/3)
[5]近畿大学 (大阪) 令和7年度入学式の総合プロデューサーにOBのつんく♂氏が就任。オリジナル曲の提供も。(24/12/9)

[6]日本大学 (東京) 不規則な生活が肥満を誘導するメカニズムを榛葉繁紀薬学部長らの研究グループが解明。(2/4)
[7]西南学院大学 (福岡) 大学院修士課程在学中の鈴木結生さんが『ゲーテはすべてを言った』で第172回芥川賞受賞。(1/15)
[8]神戸女学院大学 (兵庫) 歴史的な人間活動が近畿地方のニホンジカの分布に影響を及ぼし、そのフンを食べるオオセンチコガネの分岐にも影響を及ぼしたという仮説を、高木俊人専任講師らの研究グループが提唱。(5/22)
[9]東京都市大学 (東京) 世田谷キャンパス図書館のラーニング・コモンズをリニューアル。(4/8)
[10]高知大学 (高知) 長崎県対馬でカワウソの生息を約5年ぶりに確認。野生のカワウソが繁殖している可能性も。(5/19)

[11]聖心女子大学 (東京) 重要文化財「旧久邇宮邸」を3月に一般公開。和風基調で建築された宮家本邸の唯一の現存例。(1/14)
[12]中央大学 (東京) 2026年4月開設の理工系3学部特設サイトに動画コンテンツ13本を一挙公開。(5/1)
[13]神奈川工科大学 (神奈川) 汎用PCにおける高速パケット処理を実現するための開発基盤として「DPDK-dock 開発環境」を構築し、オープンソースソフトウェアとして公開。科学技術振興機構(JST)の委託研究の一環。(9/8)
[14]日本獣医生命科学大学 (東京) 獣医保健看護学科の吉村久志准教授らの調査で発見されたニホンオオカミの遺物(根付)が、国立科学博物館の特別展「古代DNA ―日本人のきた道―」で6月15日まで展示。(3/10)
[15]駒澤大学 (東京) 事務業務にGoogleの生成AIサービス「Gemini Education」を導入。生成AIを身近なツールに。(4/21)

[16]北星学園大学 (北海道) 26年4月新設の「国際学部グローバル・イノベーション学科」特設サイトを公開。(2/14)
[17]大阪大学 (大阪) デジタル学生証・教職員証の提供をスタート。スマホ一つで快適なキャンパスライフを実現し、DXを加速。(24/12/11)
[18]相模女子大学 (神奈川) 戦前は旧陸軍通信学校将校集会所として使用されていた茜館の解体に伴い、7月に一般公開。(6/12)
[19]日本女子大学 (東京) 食科学部の開設を記念し、4月に「千人茶会」を実施。建築デザイン学部生の設計による茶室を展示し、食物学科(現・食科学部)の学生が考案した抹茶と茶菓子を提供。(5/8)
[20]東洋大学 (東京) 第38回「現代学生百人一首」5万8839首から入選作品100首と小学生の部10首、学校特別賞5校を決定。(1/15)

[21]拓殖大学 (東京) サッカー部の吉原優輝選手(商学部3年)がJリーグ・ガンバ大阪の新加入選手として入団内定。(10/8)
[22]東京薬科大学 (東京) すべての生物がエネルギー獲得のために必要な、酸化還元反応における「電子の運び屋」役のタンパク質(フェレドキシン)の電位コントロールの仕組みを、同大の研究者らの共同研究グループが解明。(24/12/2)
[23]法政大学 (東京) レタスなど一部の野菜しか栽培できなかったLED植物工場の溶液栽培で、エダマメの安定生産に東京大と法政大生命科学部の佐野俊夫教授らの研究グループが世界で初めて成功。(9/12)
[24]札幌大学 (北海道) 25年3月卒業の男女6人が、Jリーグおよびなでしこリーグのプロサッカー選手に。(1/23)
[25]大妻女子大学 (東京) データサイエンス学部開設を記念し、4月にシンポ「WiDS TOKYO @ Otsuma Women’s University」を開催。(24/12/19)

[26]青山学院大学 (東京) 27年4月、青山キャンパスに「統計データサイエンス学環(仮称)」を設置構想中。(10/9)
[27]鎌倉女子大学 (神奈川)  第20回 神奈川産学チャレンジプログラム」で、学生チームが最優秀賞および優秀賞を受賞。(24/12/18)
[28]愛知大学 (愛知) 学生がうずら卵の消費拡大に向け、「みるくうずら」「うずタル」を産官学連携で考案。東三河県庁主催の「東三河の特産品を使った商品開発プロジェクト」学生マッチング事業の一環。 (24/12/23)
[29]芝浦工業大学 (東京) 文部科学省の24年度「私立大学等改革総合支援事業」に開始以来12年連続で全タイプに選定。「特色ある高度な研究の展開」ではトップ、「地域社会の発展への貢献」では少なくとも2位の高評価に。(2/20)
[30]聖学院大学 (埼玉) 産学連携で「ペットボトルキャップ・アップサイクルプロジェクト」を始動。SDGsへの貢献を目指す。(24/12/19)

(注)順位、大学名、所在地、タイトル、配信日の順に掲載。「公開日」で年号のないものは25年。2024年12月から25年11月までに「大学プレスセンター」サイト上に公開されたリリースのうち、大学ごとに最も注目を集めた話題を拾い上げ、上位30校を掲載。タイトルは原則として配信日当時のもの(一部編集)。詳細は「大学プレスセンター」のホームページ(https://www.u-presscenter.jp/)をご覧ください。

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